介護楽しい?オムツをまっすぐに当てると人生が変わる話
介護士の皆さんに聞きます。
介護、楽しいですか?
僕は有料老人ホーム勤務9年目の介護福祉士ですが、もうあけっぴろげに正直に話しますけど、ぶっちゃけ楽しさより辛さ、苦しさのほうが大きいです。
90%くらい負の感情です。残り10%は「楽しいというか、まあ、普通」くらいです。
働き始めはもっとひどくて「つまらない」が心の100%を占めていました。
プリキュアもびっくりのつまらなさマックスハートでした。すいませんくだらないこと言いました。
今だったらスキマ時間を作って利用者さんを散歩に連れ出すとか、簡単な歌レクをやるとか思いつくのですが、当時はペーペーでしたので、完全にルーティンをこなす日々。
介護度が高い利用者さんが多くて、毎日毎日やることといえばオムツ交換ばかり。モチベーションは最低。何も面白くない。関係ないけどナース怖いし。
今回はこんな過去の僕のような「オムツ交換のルーティンばっかりで心底つまらない」という方に向けて、介護マインド的な記事を書いてみました。
冒頭から90%が負の感情で働いてるとか言っちゃう不良介護士の経験談ですが、何かのご参考になれば幸いです。
※ちなみに今の僕は、オムツ交換はそれほど嫌じゃないですよ!
もくじ
- こんな人はオムツをまっすぐに当てると人生が変わる
- 人生が変わる理由
- 「ついでだから」と考える
- まとめ
こんな人はオムツをまっすぐに当てると人生が変わる
まずは対象となる人について書いておきます。
老人ホーム等、オムツ交換がある環境で介護を始めたばかりの人
初任者研修(ヘルパー2級)を取得して、僕のように右も左もわからないままにとりあえずオムツ交換のルーティンに放り込まれたという方ですね。
次項で詳しく説明しますが、こういう方は手軽に実績が作れますのでオムツをまっすぐに当てていくべきです。
「まっすぐ当てることに意味あるの?」「早ければ良いでしょ?」と思っている人
僕の働いている職場にも、こう思ってやっているかはわかりませんが、とにかくパット交換が早い人はいます。
早いことは悪いことではないのですが、ただ、この人は残念ながら作業が雑なんですね。
オムツのテープは左右比が9:1くらいでしかも高さも斜めになってるし、肌着はきちんと入っていないし、布団はしわくちゃだし、利用者さんが寝ている位置も下だし……。
早いのは良いけど、これはちょっと……ってなりますよね。
もちろんめちゃ早く交換ができて、しかも綺麗という人もいます。
つまり、見ている人は見ているって事ですね。
「早ければ良いでしょ?」って人は、もしかしたら周りから「あの人早いけど雑だよね」「完結度が低いよね」と思われているかも。
人生が変わる理由
簡単に言うと、自分にポリシーが発生して、モチベーションのアップに繋がり、評価に繋がっていきます。
上にも書きましたが、当時の僕は完全にオムツ交換のルーティンの塊。完全に惰性。移動式ウォシュレットと化してました。
そんな僕がふとした時に、ちょっとだけ時間をかけてオムツをまっすぐに、真ん中の線をおへそのラインに合わせ、前後も均等にして、左右のテープを完璧に左右対称につけてみたら、ビシッと決まって単純に気持ちよかったんですね。
それからはただの作業にポリシーが発生して「綺麗に、きちんと整える」という目標ができました。
別に相変わらず楽しくはありませんでしたが「ここだけはビシッとやる」というポイントがあると、モチベーションが保てるんですね。
オムツを綺麗に、きちんと整えていると、見ている人は見ていて「この人のオムツ交換のあとは綺麗だな」と思ってもらえ、これが評価に繋がります。
早くてもグダグダのオムツ交換をするより、少し時間はかけても綺麗に交換をしたほうが評価されやすいですし、そういう癖がつきますので、結果的にスキルアップにもなります。
評価基準がわかりにくい介護業界において、評価されるポイントを知っているというのは重要だと思います。
「ついでだから」と考える
オムツをビシッとまっすぐに当てていると、なんだか寝ている利用者さんが自分の作品のようになってきて、その他のことも気になるようになります。
ついでだから
・肌着もシワのないようにビシッと伸ばしてズボンに入れよう。
・服も、ズボン横と上着横の縫い合わせ線をきちんと合わせよう。
・ラバーシーツのシワも伸ばしておこう。
・利用者の寝ているポジションをしっかり上にあげて、ベッドの中心に寝てもらおう。
せっかくだから
・まくらに入っているアイスノンはまだ冷えているかな? ぬるいけどこれはまだ必要かな? 熱感はないけど検温しておこうかな?
・せっかく綺麗に衣類もシーツもポジションも整えられたから除圧もしっかりしたいな。
まあ、基本といえば基本なのですが、なかなか出来てないこともありますよね。
ここまでしっかり考えて、実行していれば確実に見ている人は見ていて、評価に繋がります。
また、洋服やシーツのシワを伸ばすことで、地味に褥瘡防止にも繋がりますよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
オムツをまっすぐに当てる→自分にポリシーが出来る→モチベーションを保てる→評価される→モチベーションがあがる
→人生が変わる
というお話でした。
少なくとも僕はこの方法でなんとかモチベーションを保つことでここまでやってこれた感がありますので、寝たきりの利用者さんが多くいらっしゃるところで働いている方にはオススメです。
オムツをまっすぐに当てることでなくても、何でも良いので自分のポリシーを持っていると拠り所ができるのでオススメですよ。
皆さんの参考になりましたら幸いです。