利用者さんから介護士へのセクハラ?実はあります!

介護

こんにちは、たくろうです。

「介護サービスを受けている利用者さんからのセクハラはあるの?」

「高齢者なんだから性欲なんてもうないでしょ?」

こういった疑問に答えていきます。

僕は施設介護士として10年のキャリアをもつ介護福祉士なんですが、まあ結論から言いますと、

普通に利用者さんからのセクハラはありますし、性欲のある利用者さんもいらっしゃいます。

利用者さんから女性介護士へのセクハラシチュエーション

男性女性問わず、ちょっとした言動やスキンシップのつもりのボティタッチがセクハラになりうる昨今。

まだ「セクハラ」という言葉自体が存在しなかった時代を生きてきた利用者さんですから、セクハラ的な言動がバシバシと飛び出すのは頷けます。

ですから、僕らのように

「気づかないうちにセクハラをしていた」

とか、

「あ、あれはセクハラだったかな」

と思い返して反省するという類のものではありません。

なんていうんですかね、プロとアマチュアの違いというか、格が違うというか。

ガンガンフィジカルコンタクトしてくるプロリーグみたいなアグレッシブさが目立ちます。

これから紹介するのは男性利用者さんから女性介護士へのセクハラですので、僕の実体験ではありません。

僕らは利用者さんの状態を共有して把握するために情報共有をします。

「セクハラの言動があった」というのも利用者さんの変化ですし、僕らが「そういう言動をしてくる利用者さんだ」という把握をして自身の身を守らなければならないので、情報共有の一環としてセクハラの話を聞きます。

そんな中からの、男性利用者から女性介護士へのセクハラの話です。

女性介護士へのセクハラシチュエーション①:陰部洗浄時

僕らの業務として、陰部洗浄というものがあります。

実は老人ホームの利用者さんは毎日お風呂に入れるというわけではなく、週に2~3回、決められた入浴日にお風呂に入ります。

そのため、汚染しやすい陰部は常に清潔を保っていないと感染症のリスクがあるため、入浴日以外に陰部を洗浄するんです。

そして特に利用者さんの拒否などがなければ、同性が介助するというわけでもありません

なので女性介護士が男性利用者さんの陰部を洗浄するというシチュエーションは、当たり前にあります。

そうなるともう、セクハラする利用者さんは待ってましたとばかりにセクハラしますよね。

陰部洗浄中に

「もっとタマの方を洗え」

「竿をもっとゆっくりこすれ」

などといった、一発アウト、即退場待ったなしという完膚無きまでなレッドカードモノの発言をする利用者さんもいます。

「あぁ~、あ~~気持ちいいぃ~~」

といった、若干ジャッジに迷うような発言をする利用者さんも。

セクハラシチュエーション②:付添歩行時

動物の親子

歩けるけれど、歩行が不安定なので体のどこかを支えながら歩行の付添が必要な利用者さんもいらっしゃいます。

そんなとき、腕や脇の下なんかを保持しながら付き添うんですが、その腕を撫で回してくる利用者さんもいます。

腕を上から下にさすったり、腰のあたりを触ってきたり。

これもなかなかアウトレベル高いですね。

いいから、転ぶから歩くことに集中せんかい! と思わずにはいられないやつです。

セクハラシチュエーション③:ナースコール

僕らは居室からナースコールがあれば、対応しなければなりません。

基本的にはコール上で「どうしましたか?」と要件を聞き、必要があれば居室へ行きます。

しかし「どうしましたか?」と訪ねても「ちょっと来てほしい」「いいから来てくれ」などと、要件を言ってくれない場合もあります。

利用者さんに何かあってはいけないので、基本的にはそういう場合は居室へ向かいます。

すると、ガッツリAVを垂れ流しにしている利用者さんもいます。

いや、自分の部屋なのでAVを見てるとかはまあ好きにしてもらえばいいんですけど、わざわざナースコールで介護士を呼んでる最中にAV流さなくていいじゃないですか。

しかも

「一緒に寝てほしい」

「金を払うから一緒に寝よう」

とか言うわけです。

もうね、「セクハラ」の格が違いすぎる。
完全に別格。
完全にプロリーグですよ。

「最近ネイル変えた?」レベルでセクハラ認定されるのがアホらしくなってくる。

それくらいに当たりが強いセクハラです。

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女性利用者さんから男性介護士へのセクハラもある

手のひらを目の前にかざしている女性

驚かれるかも知れませんが、女性利用者さんから男性介護士へのセクハラもあります

これは僕が実際に受けたセクハラです。

男性介護士へのセクハラシチュエーション①:更衣介助時

利用者さんお一人で着替えをできない場合、僕らが手伝いをします。

被り物のシャツなんかで頭を抜く時、自然と前傾姿勢になりますよね?

その時、大体介助者は正面にいることが多いんですが、シャツを脱いだ勢いをそのままに「あ~ん、危ない」とかなんとか言いつつ、完膚なきまでにこちらに抱きついてくる利用者さんがいます。

一応言っておきますけど、まったく危なくないです。
ガッチリ安定して椅子にすわっています。

なんならちょっと椅子から立ち上がり気味にこっちに抱きついてくる時とかありますからね。
その行動のほうがよっぽど危ないわって話ですわ。

男性介護士へのセクハラシチュエーション②:何でもない時

もうこれは通り魔的なやつなんですけど、利用者さんの近くで話をしている時なんかに「も~~」的な感じで僕の股間をタッチしてくるんです。

僕らでも普通に「やだもー」って時に笑いながら肩を叩いたりとかするじゃないですか。
まあこれも昨今ではセクハラ認定ギリギリ、ギリギリアウトすらあるんですけど。

そのやだもー的なスキンシップを、肩とかでなく、股間。

ガッチリ、股間。

やだもーじゃないんですよ。
こっちがやだもーですよ。
やだもー訴えちゃうーって話ですよ。

高齢者になっても精神的に性欲がある利用者さんはいる

豪華な車椅子

これまでの話でおわかり頂けたとは思いますが、高齢になられても性欲がある利用者さんはいらっしゃいます。

AV垂れ流してる利用者さんなんかは最たるもので、間違いなく性欲からくる行動ですよね。

「おじいちゃんおばあちゃんだから安心」ということはなく、性欲、というか「異性に触りたいという願望は消えない」と考えて接するべきだと考えます。

利用者さんからのセクハラの対応策

そんなわけで、利用者さんの異性への執着は消えないわけです。
なんなら認知症状と相まって、逆に欲望が丸出しになってくる場合もあります。

そんな利用者さんからのセクハラに対して、僕らはどうやって身を守ったら良いのか

できるだけ同性介助をする

人員によってなかなか難しいこともあるかと思いますが、陰部洗浄などは同性介助をするのが効果的です。

やはり男性利用者からしたら女性に陰部を触られる事自体に興奮するわけなので、同性介助をするだけでセクハラはグッと減ります。

セクハラをしてくる利用者さんは同性介助をする、とルール化するだけで、働きやすい環境になるかと。

とはいえ、それを徹底できるくらいの人員がいない、というのがこの業界なんですけどね。

複数人で介助する

セクハラしてくる男性利用者さんに同性介助ができれば良いんですが、どうしても男性がいない時間帯がある。

なんなら奇跡的に日中の勤務者が女性しかいない。

そんなことも起こりうるのがこの業界です。

どうしてもセクハラしてくる男性利用者さんの介助に女性介護士が入らなければならない。

そんなときには、複数人で介助に入りましょう。

複数の目がある、というだけで、セクハラされない場合もあります。

介助記録をしっかりと、細かくつける

女性がメモをとっている

正直、複数人いても、なんなら同性介助しててもセクハラしてくる利用者さんもいます。

そんな時僕らにできることは、しっかりと細かく、介助記録に記録することです。

どういう介助をした時、どういう言動をしたか。

しっかり記録に残すことで、ケアマネージャーやソーシャルワーカーから「セクハラでスタッフが被害を受けているので、少し話をしてみてもらえないか」と家族に報告ができます。
施設側もセクハラ被害を改善するためにスタッフの増員や、同性介助ルールの徹底化をしやすくなります。

しかしまあ、正直、認知症のある利用者さん相手では家族にもどうにもできませんし、報告をして施設が動いてくれるかどうかも施設によってしまうんですけどね……。

心を無にして受け流す

これはもう最終手段です。

やるべきことは全部やった。
しかしガリガリにセクハラをされる。

そうなったらもう、なるべく軽ーいトーンで、「はいはいー」ってな感じで、スーっと受け流すしかありません。

この利用者さんはもうそういう人だし、どうしようもない。
これは仕事だし、自分は業務をこなしているだけ。

「一緒に寝よう」

とか言われても

「んんwww無理っすねwww用事ないなら行きますねwww」(ガラガラピシャッ)くらいのノリでいきましょう。

そしてガッチガチに介助記録に記録してやりましょう。

利用者さんから介護士へのセクハラ?実はあります!:まとめ

夕日の中 車椅子に座った男性を押す女性

利用者さんの性別に関わらず、介護士へのセクハラは間違いなく、確実にあります。

しかし、この業界の風潮として

「高齢者だからしょうがない」

「気にしないで受け流しなさい」

と、あまり重く受け止められない雰囲気があります。

セクハラを受けたことによる心の傷は当人にしか、時に当人ですら気づかず、その心をえぐっている場合があります。

強い言葉になりますが、理性を失った利用者さんからのセクハラは確かにどうしようもない部分はあります。

しかし、同性介助や複数人による介助で、その被害を防いだり、軽くすることはできます。

「高齢者だから」

「仕事だから」

と諦める前に、キッチリと介助記録に記録をつけ、上司や同僚に相談していきましょう。
みんなで声を上げれば、施設としてもセクハラをしてくる利用者さんへの同性介助をルール化せざるを得ないはずです。

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Posted by たくろう