ぬると https://webloglog.com I'm writing a miscellaneous blog Mon, 14 Aug 2023 08:11:55 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.8.9 お盆についての所感 https://webloglog.com/3046?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-3046 https://webloglog.com/3046#respond Mon, 14 Aug 2023 08:11:55 +0000 https://webloglog.com/?p=3046 お盆ですね。

今年は祝日である山の日が金曜日ってことで、一般的な企業のお盆休みが6連休だとか、なかには9連休だとか10連休だとかを取っている人もいるそうで、景気のいい話じゃないですか。

冒頭のこの皮肉でおわかりいただける通り、僕はといえば職場でコロナウイルスの感染者が出まして、お盆もなにもあったもんじゃないわけですよ。
まあ介護職なんてものはゴールデンウィークも盆も正月も、そもそも一般的な大型連休なんて全く関係ない職種ではあるんですけど、世間様がおばあちゃんちに帰省するだとか避暑地で快適にグランピングだとか、「コロナが5類になって初めての夏。今年はお金をかけてちょっと遠くへ♥」だとか浮かれ散らかしてるのを傍目に見ながらクソ暑い防護服をガシャガシャいわせてアホみたいに汗かいて働くってのはなかなかの地獄なわけですわ。
みなさんどうですか。お盆、楽しんでますか。

まあそんな呪詛ばかり吐いていてもしょうがないのでお盆について考えてみたんですけど、そもそもお盆って祖霊たちが里帰りするってんでそれを迎えてもてなそうっていう期間じゃないですか。なんかキュウリに乗って帰ってくるんでしょ? 祖霊が。キュウリよキュウリ。そんなことある? 「急いで里帰りしたい! せや、キュウリに乗ってこ!」ってならんでしょ。乗ったところで微動だにしないだろ、キュウリ。ていうかそもそもキュウリは帰るべき家に置いてあるんだからキュウリに乗りたかったら一旦家に帰って来なきゃダメじゃねえか。そんで霊界に戻るときはゆっくり戻りたいからナスに乗るんでしょ? なんでやねん。乗ったところで微動だにしないだろ、ナス。
ほんと意味がわからん。「ちょっと遠くへ♥」とか言って浮かれてるお前らもキュウリ乗って行けよ。
あ、ちょっと気を抜くとお盆休みの方々への呪詛が口をついてしまう。いかんいかん。

ていうか祖霊って毎年毎年お盆に帰省してますけど、君たちいつまで霊界にいるの? って思いません? 輪廻転生っていうか、生まれ変わりみたいなのしないの? って。
例えば僕の曾祖母なんかは亡くなってから40年近く経っているんですけど、その間ずっと霊界にいるんすか? って話なんですよ。めちゃくちゃ居心地良さそうじゃねえかって。
あ、でもあれか。輪廻転生しないってことはその環から外れる=解脱したってことになるんかな。ひいばあちゃん解脱しとるんかな。すげえ。仏陀じゃねえか。

でもたしかにお盆に確実に帰省できる霊界ってかなりホワイトな環境だと思うんですよ。
一節によるとお盆の他に正月にも祖霊が帰ってくるらしいので、年2回、確実に帰省できるんですよ。
そりゃあ子供の頃はほぼ確実に夏休みや正月におばあちゃんちに行ってましたけど、社会人になった今、皆さんどうですか。盆暮れ正月、確実に長期休暇取れていますか? 実家に帰れていますか? え? 帰れていますか。そうですか。もういいです。

僕の場合でいうと、一般の人たちが休暇に入る、所謂ハイシーズンってのは基本的には休めないんですよ。
職場の中にもカーストがあって、その上位に位置するのが派遣社員やパート職員。彼らは月の休みを自由に設定できるという特権階級なんです。その下に位置するのが僕ら正社員。派遣社員様やパート職員様が「お盆はお金をかけてちょっと遠くへ行きたいから休みたい♥」とか仰っしゃれば僕らはその穴埋めをしなければならないわけです。
そんな僕ら介護職に比べれば、年2回のハイシーズンに必ず帰省できる祖霊ってかなり恵まれてると思うんです。クソッ、死にたい。僕もキュウリ乗りたい。

と、ここでふと気づいたんですけど、祖霊が帰省するのって子孫がいるからじゃないですか。お墓参りをしないだとか、仏壇がないだとか、キュウリが置かれてないとかはあるかもしれませんけど、まあ家があればいいわけですよ。子孫の家さえあれば気合で帰省できるわけですよ。
石垣島とかの祖霊はちょっと交通の便が悪いかもしれませんけど、キュウリに乗って帰れるってんだから孤島だろうがなんだろうが行けるはずじゃないですか。なんかよくわからんけど神通力みたいなのでなんとかしたらいいじゃないですか。
でも、家がなかったら帰省ができない。つまり僕の代で子孫が途絶えたら帰る場所がなくなるわけです。
これって結構やばくないですか。

他の祖霊たちは盆暮れ正月にキュウリ乗って実家に帰っているときに、閑散とした霊界でTV見ながら酒飲むしかないわけでしょ? いや、それはそれで僕はいいんですけど、これって多分僕だけの問題じゃなくて、一族の祖霊たちみんなが帰省する場所がなくなるんですよね。
めちゃくちゃ嫌だわ。「お前の代で一族断絶したから盆暮れ正月帰省する場所なくなったじゃねえか」って年2回ぐちぐちぐちぐち言われるんでしょ? 針のむしろじゃないですか。

なんなんだよ、この世界。
生きても地獄だし死んでからも地獄じゃねえか。
もう嫌だ。どこか遠くへ行きたい。

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タイミングが悪い日 https://webloglog.com/3043?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-3043 https://webloglog.com/3043#respond Fri, 31 Mar 2023 08:55:51 +0000 https://webloglog.com/?p=3043 何もかもがうまくいかない、全てがなんだかかみ合わない。
そんなタイミングの悪い日ってあると思うんです。

その日はもう朝からひどかった。
僕はめちゃくちゃたくさん睡眠を取りたい人間で、社会不適合者レベルで朝が弱いんです。
特に出勤の日なんかは、仕事をしたくない、職場に行きたくないってのも相まって、本気で起きたくないんですよ。1分1秒でも長く寝ていたい。布団から出たくない。
そんな壊滅的な朝を迎えるもんですから、まあ毎度毎度遅刻ギリギリの時間に家を出るわけです。

その日も同じようにB’zみたいになりながらギリギリの時間に家を出たんですけど、タバコが残り少ないことに気づいたんです。
これはいけない。ストレスの巣窟みたいな職場へ赴くってのに、精神安定剤たるタバコが切れるなんてことはあってはならない。タバコが切れると同時に僕もキレてしまうかもしれない。ていうかそもそも昼メシも買わなきゃいけない。

そんなわけでコンビニに寄る必要があるんですが、幸いその日はギリギリに出発した割に乗るべき電車の出発5分前に駅に到着。コンビニはマジで駅の目の前、徒歩5秒くらいの距離にあるので「まあ5分もあればコンビニくらい寄れるっしょ」の精神でコンビニに行ったんです。でもそれがいけなかった。

僕は大体カップラーメンとおにぎり1つを昼食としているんで、颯爽と入店して流れるようにカップヌードルシーフードとチャーハンおにぎりを掴みレジへ。
レジにはお客さんが3人ほど並んでいて、レジは2台とも開放されてる。
「結構並んでるな」とは思いましたが、どっちにしろ昼メシとタバコは必要なので並んだんですよ。「まあ大丈夫っしょ。いけるいけるー」っつって並んだんです。並んだんですが、これがまあビタイチ列が進まないんですよ。

なんかよくわかんないんですけど、片方のレジでは「チャージが……」「カードで……」みたいなことやってるし、もう片方のレジでは「肉まんとファミチキ。あとコーヒー」とかやってて、なんかもう全然進まないんです。しゃらくさい恋愛映画みたいに物事が全然進展していかないんです。
マジかよー、こんなにタイミング悪いことあるのかよーって思いながらヤキモキしているとようやく僕の番になり、バーコードを読み込んでいる店員さんに「タバコ29番、2つお願いします」と注文。なんか「ヤン」みたいな名札着けたアジア圏の女性が「アイ」とか言いながらタバコ持ってきてくれたんですけど、銘柄が全然違うんですよ。ショートホープとパーラメントくらい違うんですよ。何言ってるかわかんないかもしれないですけど、僕も全然意味がわからなかった。
こんな急いでる時に間違えるなよタイミング悪すぎだろと思いつつ「いや、あの、29番です。29番」ってもう一回改めて注文すると、ヤンがタバコケースを見つめて「アー、シナギレ。スイマセン」とか言うんです。
マジかよ。じゃあ番号のところに品切れって書いておけよっていうか本当に品切れか? めんどくさくなってねえか? とか思いつつ、もう時間もないので「ア、ワカシタ」つって会計を済ませて駅へダッシュ。
うん、駅まで5秒なのに無事に乗り遅れました。もう最悪。

しょうがないから職場の最寄駅近くにあるコンビニにもう1回寄って、タバコ買って、マジで遅刻ギリギリだからめちゃくちゃ走って、ハアハア言いながら出勤ですよ。もう労働意欲激減ですよ。そもそも少ない労働意欲がほぼゼロですよ。

でもまあしょうがないんでね、こっちもいい歳したおっさんなんで、なんとか仕事をするわけですよ。単独では生きていけない高齢者の生活をサポートするわけです。汚れた尻を洗うためにウォシュレットかけたら「うおおおおおおおお!」とか言って立ち上がって汚物をかすめた液体をぶちまける高齢者の生活をサポートをするわけです。
そんでなんとか昼休憩となって、「もう死にたい。とりあえずメシ食おう」ってことで休憩室に行くわけですよ。

僕の勤めている施設の休憩室ってのはまあ豚小屋みたいなもんでして、TVの置かれた2人掛けのテーブルが1つ、多分リハビリで使ってたんだろうなみたいな、小さい施術ベッドみたいなのがソファ代わりに1つ置かれているんです。
んで僕が休憩室に入ったら、顔は見たことあるけど喋ったことない同僚のおっさんがテーブル席に座っていたんですよ。

これって僕がめちゃくちゃ陰キャだからかもしれないんですけど、昼メシってできるだけ1人で食べたいんですよ。
いや、外食に行く時とか飲みに行く時とかは全然気にならないんですけど、職場の昼メシに限っては、できるだけ1人きりで食べたいんです。
だってなんかこう、嫌じゃないですか。
カップラーメンをジュルジュルする音とか、鼻をすする音とか、ちょっと咽せちゃった音とか、そういうのを全部聞かれるんですよ? おっさんのモノを食うサウンドを聞かれるんですよ? 何のメリットがあんの? って話じゃないですか。端的に言うと地獄じゃないですか、こんなもん。

でもまあ、休憩時間が被っちゃったらもうしょうがないんで、タイミング悪いなあとは思いつつ仕方なくカップヌードルを啜るんですけど、もうね、休憩室に響く音が僕のカップヌードルを食う音オンリーなんですよ。
テーブル席に座ってる同僚のおっさんも昼メシ食い終わったならどくなり、TVが目の前にあるんだからTVくらいつけてくれりゃあいいのに、地蔵みたいになりながらスマホを眺めてるだけ。完全に無音。なんだ、僕のカップヌードルを啜る音を録音してるんか。狂ったASMSの収録現場か。

しかもですね、タイミングの悪いことに、今日の昼メシはカップヌードルの他にチャーハンおにぎりなんですよ。
僕、チャーハンおにぎり大好きなんですけど、チャーハンおにぎりって食べにくくないですか? 崩れやすくてポロポロこぼれたりするじゃないですか。
1人で食べる時は外見も何も気にせず、ケモノのようにフィルムをむしゃぶりつくす勢いで食べるんですけど、今日は地蔵のおっさんがいる。ヌードルを啜るほかにチャーハンおにぎりをしゃぶるASMSまで収録されてしまう。恥ずかしい。
そんなわけでチャーハンおにぎりを崩さないように、こぼさないように、この合コンに勝負をかけてるOLみたいになりながら神経擦り減らして食べました。
めちゃくちゃ疲れた。

昼メシ食っただけなのにゲンナリしちゃって、「もういい、こんなところに居たくない。早くタバコ吸いに行こう」と思って休憩室を出てすぐ傍にある自販機でジュース買ってたんですけど、そしたら休憩終わったみたいで地蔵のおっさんも休憩室から出てきました。
今かよと。お前今出て来んのかよと。
ほんと最悪のタイミングですわ。何ならおっさんが出てくるところを目撃しなかったらまだ納得できてたかもしれない。もしくはマジで狂ったASMS収録してたとしか思えない。

全てのタイミングがかみ合わない。
そんな日でした。
甚大なストレスのおかげでタバコはうまかったです。

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2023年新年の抱負 https://webloglog.com/3039?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-3039 https://webloglog.com/3039#respond Tue, 21 Mar 2023 12:25:06 +0000 https://webloglog.com/?p=3039 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
すいません、わかってます。もう3月も終わりだということは、関東では桜も開花して花見日和となっていることは重々承知をしております。
その上でもう一度言います。
あけましておめでとうございます。

いや、2023年初の記事なんで、一応言っておかないとかなと思いまして新年のご挨拶をさせていただきました。
昨年の大晦日は、元旦にかけて恒例の夜勤でして、まあ酷かった。
職場の狂ったババア(利用者様)に罵られながらそいつの尻を拭いてたらいつのまにか年が明けてた。絶望のハッピーニューイヤー。死にたい。

まあそんなわけで、絶望の年明けの記憶は心の奥底に封印いたしまして、新年初の記事ということで、新年の抱負なぞ書いていこうかなと思っております。
うん、わかってる。
僕の今年の抱負なんて皆様にとってインドにおける卵の価格よりも興味を惹かない上に、3月も終わるっていうこのタイミングで抱負を抱くなんて頭おかしいんかって思われるってことはわかってる。
でもいいじゃない別に。抱負なんていつ抱いてもいいわけじゃない。抱負とは「心の中に抱いている決意・計画」って意味で、「絶対に元旦に抱負を作れ」「元旦以外で抱負を作ると手足が腐って死ぬぞ」ってわけでもないじゃない。
好きにやらせてくれよ。サーバー代払ってんだよこっちは。毎月千円払ってんだ。好きなこと書かせてくれよ。

でもなんか「せっかく書くからには抱負の正しい意味くらい調べておこうかな」「実は元旦以外で抱負を作ると手足が腐って死にますとかだったら嫌だな」と思ったんで、ちょっくら抱負の意味を調べてみたんです。
そしたらビジネスライフハックみたいなサイトに行きつきまして、そこには「抱負とは目標を述べるだけでは正しくない。目標達成に向けた具体的な努力やプロセスを述べよ」みたいなことが書いてあるんですよ。
上げんな上げんな。ハードルを上げんな。「具体的」とか「プロセス」とかって単語が絶望的に苦手なんだよこっちは。いいじゃねえか適当で。「ニューイヤーウェーイ」みたいなノリで抱負書いたっていいじゃねえか。ぶっちゃけこっちは「別に興味ないけど時季モノだから触っておこうかな」くらいのテンションで「新年の抱負書きまあす!」って言ってるだけなんだよ。別にそこまで本気で達成しようなんて思ってないの。もはや時季モノですらなくなってるのに書こうって言ってる時点で察してほしいわけ。
そこで「具体的・努力・プロセス」とか言われてもこっちは薄い目をするしかないわけ。「友情・努力・勝利」みたいな、ジャンプ漫画の3要素みたいなテンションで言われても困るわけ。ビジネスジャンプでは使われてますみたいな顔されても困るわけ。「『努力』は被ってんじゃん」みたいな感じだされても苦笑いなわけ。
お願いしますよほんと。適当にやらせてくださいよ。

もうほっとくと呪詛ばっかり書いてしまいそうなので、さっさと新年の抱負を述べていきたいと思います。
僕の新年の抱負は

  • 雑に日記を書く
  • APEXプラチナランク到達
  • 体のメンテナンスに気を使う
  • なんとなく筋トレ
  • 雑に金を使っていく
  • 投資?してみる?
  • ゆるく生きる

の7本でいってみようと思います。

雑に日記を書く

はいこちら。
3月に「2023年初記事です!」とか言ってる時点でかなり終わってる。雑ってそういう意味じゃねえんだって話。
いやまあ昨年中はこのブログをほとんど更新しなかったんですが、ちょっと喝を入れていきたいなと。
というのはこのブログ、初期の初期は「ブログでお小遣いが稼げるの!? やるやるぅ!!」という感じで始めてたんです。始めては、いたんです。でもほら僕って「ビジネス」って単語自体が嫌いじゃないですか。幼少期に野生のビジネスに噛まれて酷い怪我をして以来トラウマになったってレベルで嫌いじゃないですか。
そんな人間が片手間のブログで金なんぞ稼げるわけもなく、1年も経たないうちにほぼ日記ブログに堕落していったんですよ。
でまあ、日記ブログなんて自己満足なわけで。別に金を稼ぐわけでもない自己満足なんだから、もっと気軽に、もっと雑に更新したいよねというお話なんです。
文字数だって少なくていい。大して面白くなくても、とりあえず更新しないと始まらないよね、という。
そう、スキマ時間で手軽に更新していきたい。スキマ時間ができるとすぐAPEXしちゃう。「時間があるなー。ブログ書かないとなー。まあとりあえずちょっとだけAPEXしようかな」ってすぐAPEXで射撃訓練場行っちゃう。射撃訓練場行っちゃうと「ちょっとだけ試合しようかな」って流れるようにカジュアル行っちゃう。そうするともう気がつくと6時間とか経ってる。1日が終わってる。僕の人生も終わってる。これはまずい。まずはそこをどうにかしないと。

APEXランクマッチでプラチナランク到達

すぐAPEXやっちゃうなら、逆にもうAPEXで目標を立てればいいんじゃねえか? という魂胆。
多くのオンライン対人ゲームでは、その人の強さの指標として、同じくらいの強さの人とマッチすることを目的として「ランクマッチシステム」が採用されています。
APEXでも同様にランクマッチシステムは存在していて、ランクはブロンズから始まり、シルバー・ゴールド・プラチナ・ダイアモンド・マスターときて、プラットフォームごと上位750名が跋扈するプレデターが最高ランクとなります。

見てわかる通り、僕が目標としているプラチナランクって大体真ん中くらいのランク順位で、人口的にもゴールドからプラチナに分布が多くなる感じで、まあ普通の人が普通にやれば普通に到達できる程度のランクなんです。全然強いわけじゃない。全然普通。並。
でも僕って最高ランクがゴールドなんですよ。下の上、もしくは中の下くらいのランク止まりなんですよ。もう2年くらいAPEXやり続けているんですけど、下の上止まりなんですよ。もう少しくらい上手くなりたいじゃないですか。せめて普通の人くらいにはなりたいじゃないですか。人間になりたいじゃないですか。
なので、とりあえず現在の最高到達ランクであるゴールドの上を目指そうと思います。
かなりゆるい目標なんですけど、まあほら、とりあえずね。とりあえず。

体のメンテナンスに気を使う

人間の動物としての寿命といわれる38歳を過ぎてしまって、もうあとは死ぬだけとなりました。かといって速やかにポクっと死ねるわけでもないわけで。
日本での男性の平均寿命は80歳といわれていますし、実際まわりには60歳70歳の爺さんが闊歩しているわけです。
雇用定年も60歳から65歳まで引き上げられ、高齢者でも安心して働ける(笑)環境を用意され、マジで死ぬまで働かなければならない素晴らしい国ニッポン。働きたくない派には地獄でしかない世界で生きていかねばならないわけです。

昨年は腰をゴリゴリに痛めたり、足首をクリッと捻って靭帯を痛めて歩けなくなったり、サクッとコロナに罹ったりと色々体の衰えを感じる年となりました。ほんと酷い目にあった。ていうか今も腰が痛い。足首も痛い。関係ないけど手首も痛い。

ほんともう、死ねないから生きてるだけなんですけど、仕方なく生きなければならないならばせめて少しでも快適な環境で生きたい。ガッタガタの体で生きるよりはそれなりに使える体で生きた方が快適だよね。ということで年相応には体に気を使ってみようかなというお話です。
ストレッチしたり、湯船に浸かったりしてみようかなと思います。ジジイみたいなこと言ってるけど、まあしょうがないっす。もう動物として寿命を迎えてるから。死体だから。

なんとなく筋トレ

てことで、死体なりになんとなく筋トレもしていきたい。
おっさんあるあるだと思うんですけど、「あれ? 僕走れる?」って不安になることないですか? 僕ちょいちょいあるんですよ。「なんかだいぶ長いこと走ってないような気がするけど、もしかして走れなくなってない?」って不安になることがちょいちょいあるんですよ。
腰を痛めたり気軽に足首ひねったりするのって、やっぱ筋力不足とか運動不足ってのがかなりあるんだろうなあと思うので、ストレッチだけでなくなんとなく筋トレも取り入れていきたいと思います。なんとなくね、なんとなく。大目標掲げたところでどうせやりゃしないんだから。なんとなくでいきます。ふわっとさせていきます。死体だから。

雑に金を使っていく

年末になると、ブログやらTwitterやらで「今年買って良かったものリスト」なんてのが流れてきます。「ほーん、みんなそんな物を買ってるのかー」なんて思いながら眺めていたんですが、ふと自分に当てはめて「今年買って良かったもの」を考えてみると驚愕の事実。

無いんです。

「色々買ったけどみんなにオススメできるほど良かったものがなかったよー」ってことではなくて、買ったもの自体が無い。
買い物自体をほとんどしていないことに気づいたんです。

いや、「欲しいなー」みたいなものはなんかわりかしあったんです。あったと思うんです。もはや過去の話すぎてあんまり覚えていないんですけど、主に本とか漫画だった気がする。

「メイドインアビス」「ザ・ファブル」「タコピーの原罪」「銀河の死なない子供たち」
「空間の経験」「禍の科学」「ピダハン」

ざっと思い出せるだけでこれくらい。
あ、あとアイマッサージャーとか、3年位前から欲しいって言ってる気がする。

僕は社会の底辺たる低賃金職として名高い介護職なんですけど、それにしたって好きな本くらい買えるわけ。アイマッサージャーくらい買えるわけ。
それでもなんかね、こう、買い物をするってなると躊躇しちゃうんですよ。
例えば「メイドインアビス」は1冊900円くらいするんですけど、現段階の最新刊である11巻まで揃えようと思うと単純に10,000円くらいするわけです。
いや、買えるよ。買えるんですけどね。「10,000円かぁ……」ってなっちゃう。謎に躊躇しちゃう。金銭感覚小学生で止まってるんかってレベルで躊躇しちゃう。
かと思えばタバコはバカスカ買うんですよ。今んところ買ってよかったものってナチュラルアメリカンスピリットオーガニックリーフゴールドですからね。なんなんこいつ。頭おかしいんか。

もともと僕は預金が減っていくことに不安を覚えるタイプではあるんですけど、かと言って大した貯金をしているわけでもないしまあ別に無くなったら無くなったでそれはそれで大して気にしないっていう真面目系クズなんです。
そんなクズ野郎なわけですし、言うて去年は金を使わなくても生きていけたわけだから預金が減って不安になったら金を使わない生き方にシフトすればいいだけなんですよね。
読みたい本とか漫画とか、欲しい物を買ったほうがはるかに建設的。

今年は燃えて無くなってしまうものではなく、なにか形に残るものを買っていこう。
年末に「今年買ってよかったものはこれです!」って得意げに言えるように、なんかタバコ以外のものを買っていこう。

投資?してみる?

なんかにーさ?とか?つみたて?とか?あめりかかぶぜんぶっぱ?がいい?とか?そんなおはなしをみみにするので、ぼくもつみたて?にーさ?とか、あめりかかぶぜんぶっぱ?をやってみたいとおもいます。
すこしでもふろうしょとくがほしい。ぐらふをながめていきていきたい。はたらきたくない。

ゆるく生きる

とまあ、新年(笑)ということで色々抱負を述べてきたんですが、結局のところ「ゆるく生きる」。これ。
僕はクズ野郎で低きに流れる人間なので「目標達成できなくてもまあもともとそういう人間じゃん?」というメンタルで生きていきたい。
3月に「あけましておめでとうございまあす! 新年の抱負書きまあす!」とか言ってる時点でもうすでに「ゆるく生きる」を達成しているような気はするんですけどね。
こうやって最後に保険をかけておくあたり、最高にクズな人間だなあと思います。

というわけで

そんなこんなで、誰も興味のない上にバカみたいに時季も外れている新年の抱負でした。
具体的じゃない上にプロセスも不明瞭。努力もしなくていいように保険をかけるというビジネス界隈の人がみたらファラリスの雄牛にかけられてもおかしくないような抱負ですが、まあ、あの、とにかく、今年もよろしくお願いします。
書いたからには頑張ってみようと思います。一応。

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https://webloglog.com/3039/feed 0
コロナに罹って少し優しくなれた https://webloglog.com/3034?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-3034 https://webloglog.com/3034#respond Thu, 13 Oct 2022 02:28:26 +0000 https://webloglog.com/?p=3034 僕たちは自分で体験しないことは、本当の意味では理解できません。
人生のなかで、たくさんの経験を通して、さまざまなことを理解していきます。
そして、少しずつ優しくなれるんです。

最近急に冷え込んできたじゃないですか。
だからなのか知らないんですけど「喉が痛いなー」ってなったんですよ。
あるじゃないですか。「あれ? もしかして喉痛い? これ」ってなる時、あるじゃないですか。「もしかして風邪のひき始め?」みたいな時、あるじゃないですか。
でもまあほんと微々たるものだったんで「寝りゃあ治るかな」なんて軽い気持ちで寝床に入ったんです。酒も飲んで、いつも通り寝床に入ったんです。

そんで朝を迎えるじゃないですか。朝が来ない窓辺をもう何十年と求めているのに、全然手に入らない。もう起きなきゃ。働かなきゃ。死にたい。みたいな感じで朝を迎えるじゃないですか。
そしたら全然喉が治ってないんですよ。むしろ寝る前より喉が痛いすらある。なんならちょっと体が重い。おかしいな。つい先日の健康診断で体重はかったら身長168cmに対して体重70kgだったからかな。デブだからかな。大台にのっちゃったからかな。なんてことを考えながらとりあえず体温を測ってみたんです。まあこういう時って大体熱ないからな。まあ一応、念のためね。みたいな感じで体温を測ってみたんです。
そしたらなんか37.5℃とか出てるんです。

アレー? っかしーなー。熱あるぅ? そんな熱あるぅ? と思ってもう一回測ってみても37.5℃。ブレない。体温計も「だから37.5℃だっつってんだろ」みたいな顔してこっち見てる。「無駄なことやらせんなよ」みたいな顔で「37.5℃」って表示してる。

あちゃー。これあるね。熱あるね。ってなりましたよね。昭和の中国人のモノマネみたいな感じで「これ熱アルネ」ってなりましたよね。

まあほら、今って絶賛コロナウイルスキャンペーンじゃないですか。なんか第7波とか言ってるじゃないですか。乗るしかないこのビッグウェーブに、みたいな感じでザンザン波が来てるじゃないですか。
僕はド底辺の介護士って職業なんで、仕事柄風邪症状があった場合は即座に職場に連絡して、抗原検査だのPCR検査だのを受けて身の潔白を証明しないといけないんですよ。僕の体内には危険なウイルスは居ません! ってことを証明しないといけないんです。
でもコロナウイルスってアレじゃないですか。ゴリゴリに人が死んだりする感染症じゃないですか。
たかが一介のクソ介護士である僕がそんなビッグウェーブに乗ってるはずがない。初めて湘南でサーフィンやったら思いの外大波に乗っちゃって、真っ黒に日焼けしたロン毛の兄ちゃんに「初めてでこれか! すげえ、サーフィンの申し子や! 1000年に1度の逸材や!」って言われるみたいなことが起きるはずがない。
実際ちょっと微熱があって喉が痛いくらいで、こんなもんでコロナなんて罹ってるわけないじゃーんって軽い気持ちでPCR検査を受けたんです。白菜が安いから今日はお鍋にしようかしら、くらいの軽い気持ちでPCR検査を受けたんです。

うん、陽性でした。
ガチガチに陽性でした。

まじかー。陽性かぁー。
全然そんなコロナに罹るような場所に行ったりしてないんだけどなあ。
休みの日なんて基本的には家から一歩も出ないし、日常で行く場所といえば近所のスーパーと職場だけ。そんなリスキーな行動は基本的にしてないんだけどなあ。

まあ強いていうと職場が一番危ないよね。
利用者さんとかスタッフとか、コロナ陽性の人ゴリゴリにいるからね。
とはいえ直接関わってはいないんだけどなー。っかしいなー。

ってところでめでたく7日間自宅待機と相成りまして、職場の人たちには申し訳ない気持ち3割、休めて嬉しい気持ち7割で療養期間に突入したんです。
まあぶっちゃけ嬉しい気持ちのほうが多いとは言え、職場の人たちの気持ちはすごくわからるんです。ひとり欠勤が出るだけで途端にカツカツになるシフト構成なので、残された人たちがどれだけ大変か。僕も残された側になったことはあるので大変なのは骨身にしみて理解できる。理解できるけどまあ、あの、サーセン。

でまあ、初日こそ少しの咽頭痛と微熱だけだったんですけど、翌日がすごかった。
なんか謎に38.3℃の熱とか叩き出してるの。体温計のやつ、ちょっとドヤ顔で「38.3℃」とか言ってるの。「仕事しましたぜ!」みたいな、「やってやりましたわ!」みたいな顔してるの。
そんでめちゃくちゃ頭が痛いし体がダルいの。辛い。しんどい。頭痛い。何もできない。
もうガッツンガッツンにアイスノンで頭冷やしてました。なんかすげー目の奥とこめかみの中のほうが痛いんです。眼精疲労の強いバージョンみたいになってる。あれ? 目ん玉さん地下強制労働から帰ってきた? ってくらい眼精疲労してる感じになってる。もう目ん玉取り出して眼窩に氷詰めたい。あのオシャレな丸い氷作って義眼にしたい。何言ってるかわからない。それくらいしんどい。

そんな感じでひたすら頭を冷やしてうんうん唸りながら一夜を過ごしましたところ、どうやら峠を超えたみたいで熱は37.0℃とかに。
枕元に座ってる往診医が聴診器を外して「うん、峠は超えたみたいだね。起きたら栄養のあるものを食べさせてね」みたいなこと行って帰って行くくらいのテンションには回復。
「丸い氷作って義眼にしたい? 何言ってんのこいつ」って思えるくらいには体調が戻りました。

でまあね、熱が下がって頭痛が取れたのは良いとしてですよ。それは良いとして、喉がクッッッソ痛いんですよ。喉で何者かがバレーボールで使うネットみたいなのを張って、全てのよくないものをそこでせき止めてるみたいな感じがするんです。唾液を飲み込むにもネットにドチュッて引っかかって、めちゃくちゃ飲み込みづらい。しかもまた喉のね、ゴロゴロゴロゴロとした違和感がものすごいんです。違和感がものすごくて、めちゃくちゃ痛いんです。
なんだろう、ビンのラムネあるじゃないですか。夏祭りとかでよく見かける、飲み口のところにビー玉が入ってる昔懐かしいビンラムネあるじゃないですか。あのね、喉がね、その状態。ビンラムネのビー玉入ってるところがビンラムネよりキュッとなってて、ビー玉の動きが制限されててゴロゴロゴロゴロしてる感じ。
伝わるかなあ、わかってくれるかなあ。
喉がラムネのビンなんですよ。そんでその手前で何者かがバレーボールネット張ってるんですよ。唾液を飲み込もうとしても、ネットにドチュッてなって、ビー玉がゴロゴロゴロゴロしてめちゃくちゃ痛いんですよ。唾液を飲み込むと「ゴッ、カハッ、ングッ、グアッ!」ってなるんですよ。え? 何言ってるかわからない? なんでだよ! ドチュッ! ゴロゴロ! ンがッ! ゴアッ! ってなるの! わかってくれよ!! 喉痛いの! 辛いの!!

わかるよ。自分で体験しないことは理解できないもんね。
僕がどれだけ「痛い」「辛い」と言ったところで、体験しないことには「ふうん。大変だね」くらいなものでしょう。

でもほんとわかってほしい。めちゃくちゃ痛い。喉がめちゃくちゃ痛い。喉がめちゃくちゃ痛いとしか言えない。なんか文字数稼ぎしてるように見えるかもしれないんですけど、僕の語彙力がなさすぎてちょっとこれ以上伝える言葉を持たない。伝えたいこの気持ち。喉が、めちゃくちゃ痛い。

そんでもう意味がわからないんですけど、喉の痛みの臨界点を超えたのかなんなのかわからないんですけど、なんか耳まで痛くなってくるんですよ。喉が「もう痛みの逃し場所がなくなりましたー」ってなったのかわかんないんですけど、喉が痛すぎて耳まで痛くなってくるんです。喉を中心として耳に向かって内側から刺してくる感じ。なんか鋭利なものが耳の内部から外側へ突き出てくる感じ。

あのね、イメージとしてはね、ゲッターロボ。

ゲッターロボのイメージ
ゲッターロボのイメージ

ゲッターロボって耳から何か鋭利な突起が突き出てるじゃないですか。あんなもんが耳から出てたら痛いじゃないですか。そういうことなんです。耳から鋭利な突起が出て耳が痛い感じなんです。

このときの僕は、完全にゲッターロボの気持ちを理解しました。
完璧に、体験として、ゲッターロボの気持ちがわかったんです。

ゲッターロボってこんな不快感を感じながら戦ってたんだ。こんな痛みのなかで恐竜帝国と戦ってたんだ。メカザウルスと熾烈なバトルを繰り広げてたんだ。辛かっただろう。しんどかっただろう。
わかる。今の僕にはその気持ちがわかる。
そりゃ耳いてえよ。耳から突起が出てたらそりゃ耳いてえよ。しんどいよ。辛いよ。ゲッターロボ偉い。強いよ。お前は本当の意味での強さを持っているよ。

人は自分で体験しないことは理解できません。その状況を経験しなければ、その人の気持を本当に理解することはできないんです。
でも人は、体験することで成長します。
いろいろな体験を通して経験値を得て、さまざまな状況の人の気持を理解できるようになります。

そうして人は、少しずつ優しくなれるんです。

コロナに罹患した僕は、ゲッターロボの気持ちを理解して、少し優しくなれました。

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アニメ「メイドインアビス」はかわいさと絶望感で人間性を喪失する https://webloglog.com/3024?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-3024 https://webloglog.com/3024#respond Tue, 02 Aug 2022 11:59:55 +0000 https://webloglog.com/?p=3024 Amazon Prime Videoでメイドインアビス1期を視聴。

ストーリーの立ち上がりがモッサリしててちょっとだるいなーと思ってたら、第三話からサクサク話が進んでいきました。

「アビス」と呼ばれる大穴を探検する「探窟家」が集う町「オース」。
この町の孤児院で暮らす「リコ」は伝説級の探窟家である母親に憧れ、アビスの謎を解明する夢を持つ。
母親から届けられた「アビスの底で待つ」というメッセージを受け取ったリコは、アビスで拾った少年型のロボット「レグ」とともにアビス深層部を目指すのだった。

というのがちょうざっくりしたストーリー。

絵本のようにほんわかした絵柄でキャラクターたちもかわいらしいデザインなんですけど、ジャンルが「ダークファンタジー」というだけあってえげつない内容でした。

アビスの大穴ってのはどれだけ深いのかもわかってないくらい深いっていう意味の分からない未開の大穴なんですけど、まあ数多の危険が多くて危険が危ない。
まず、ここを降りて戻ってこようとすると「上昇負荷=アビスの呪い」ってものを受ける。まあ「上昇負荷」っていうくらいだから、要はダイビングにおける減圧症みたいなものなんだろうなーと思ってたんですけど、まあ近いっちゃ近いけどエグさが全然違った。

この「アビスの呪い」ってのはアビスの深度によって変わるものでして、第一階層とかの浅い階層ならそれほどの影響は受けないんですよ。言うてめまいとか嘔吐ぐらいなものなんですよ。まあ「嘔吐ぐらい」とは言いつつ、ほんわかしたキャラクターがおもむろに嘔吐するシーンがキッチリ描写されてて「オッ」ってなるんですけどね。「なんか茶色いの出た!」って震えるんですけどね。

んで、これが深界六層、深度13000m以上とかになってくると、アビスの呪いはめちゃくちゃなことになってきて「人間性の喪失もしくは死」とかになるんです。うん、ちょっと意味がわからない。なんやねん人間性の喪失って。現代社会に警鐘を鳴らしとるんか。現代におけるブラック企業での労働を13000時間続けると人間性の喪失もしくは死が待ってるみたいなことを言ってるんか。社畜はアビスの呪いを受けた人間だっていうことなんか。

ただ降りて戻ってくるだけでもこれだけシビアなアビスなんですけど、そこに巣食う生き物もシビア。かなり過酷な大自然が待ち受けています。
アホみたいに巨大な虫だか鳥だか魚なんだかわからない動物が闊歩してますし、めちゃくちゃ石投げてくる猿とかいますし、未来予知する毒持ちの四足獣なんかもいる。
未来予知する毒持ちの四足獣とかもう嫌すぎてどれだけ嫌なのかわからないレベルなんですけど、僕は個人的にはめちゃくちゃ石投げてくる猿を推します。現実的なレベルでだいぶ嫌じゃないですか? 石投げてくる猿ですよ。しかも集団で。苛烈したデモみたいなもんじゃないですか。結構イヤですよこんなもん。

アビス自体もシビア、生き物もシビア、これだけで「もうこんな世界で生きていけない!」って思うんですけど、更にシビアなのがストーリー、というか主人公たちが置かれる状況なんですよね。

いろいろな手立てがすべて塞がれて、もうこうするしかない! という状況で選択した行動が裏目に出たりするんです。

前述した未来予知する毒持ち四足獣の毒に冒されたリコを救うため、「アビスの呪い」を承知で高所に逃げたレグ。
レグはロボットなのでアビスの呪いを受けないんですけど、リコはガッチリ生身の女の子なんでゴリゴリにアビスの呪いを受けて、体中の穴という穴から血が吹き出てくるんです。
毒が全身に回らないように毒を受けた左手を縛ってるんですけどそこがもうパンパン。顔の大きさくらいに腫れてて、触っただけで叫んでのたうち回るほどの痛みが走る。ほっといても全身から血が吹き出してくる。リコはリコで「毒がまわらないうちに左手を切り落として」とか要求してくる。「骨があって切りにくいからまず骨を折って」とか謎に的確なアドバイスをしてくる。骨を折れば当然リコはのたうち回り、意を決して切り落とそうとすれば恐怖でうまく切れずいたずらに傷つけるだけ。アッアッアッアッってなってるうちに顔色が蒼白になっていくリコ。
もうこっちもアッアッアッアッってなる。画面の前でアッアッアッアッってなっちゃう。

もう状況が絶望しかない。
こんなひどいことある? って話ですよ。お前らちょっと前まで「この動物の肉旨いっすね」みたいな話してたじゃんか。

ところがそこに助けの手が差し伸べられるわけですよ。
ここで登場するのが「ナナチ」と「ミーティ」なんですけど、こいつらがまたクッソかわいいんです。悔しくなるくらいかわいい。かわいさの暴力。アビスはかわいさもシビアなんかってくらいかわいいんです。

ナナチはもうほんと、順当に、まっとうにかわいくてですね、全身がふわふわの毛で覆われていて、ウサギのような長い耳とキツネのような尻尾を持つ二足獣。かわいい。こんなもんケモナー大歓喜ですよ。ケモナーじゃなくても大歓喜ですよ。

ミーティはなんだろう、端的に言うと肉塊。くずれた豆腐みたいな見た目なんですけど、これがかわいい。マジモンのキモかわいいってミーティのことなんだろうなって思っちゃう。かわいい。「マー」みたいな意味の分からない鳴き声してるんですけどこれもかわいい。

ほんと、この気持ちをどうしたらいいのってくらいかわいいんですけど、実はこの2人にもまたこっちが嘔吐しそうなくらい絶望的な過去があるんです。
簡単に説明すると、この2人はもともとは人間だったんですが、「人間性の喪失」というアビスの呪いを受けた「成れ果て」という存在なんです。

というか「成れ果て」に「された」んですけど、この過去もエゲツないくらい絶望的だし、本編で描かれている未来も絶望しかない。

リコが呪いを受けた時もそうなんですけど、ほんとね、そうとしか行動できないよって状況。なんだけどそのどうしようもなく取った行動が絶望を呼ぶ。絶望が連鎖していく。どんなぷよぷよやねんってレベルで連鎖していく。
いや、少しの救いはあるんですよ。
でもこれだけ絶望がマシマシで迫ってくると、もはやそのほんの少しの救いすらも、絶望をより深く味わうためのスパイスなんじゃないかと思ってしまう。
多分これはまじでね、かわいい絵柄とかキャラデザも絶望を引き立てるスパイスだね。このアニメは絶望を味わう作品だね。

こうなってくると、リコが母親と逢えるかどうかってところよりも、逢ったとしてめちゃくちゃつらい状況なんだろうなと思っちゃいますよね。どんだけ僕らの心を殴りつけてくるんだろうなって、逆に期待しちゃいますよね。
これからリコとレグは、登場人物たちは、どれほど酷い目にあうのか。

多分これって、作者の性癖なんだろうなって。
かわいい存在がめちゃくちゃ酷い目に遭うってシチュエーションが大好きなんだろうなって。
やたらと嘔吐と失禁の描写があるのもそういう性癖なんだろうなって思うんです。

いやーつらい。見るのがつらい。
つらいんだけど、でも気がつくとナナチを目で追ってる。ミーティが出てくるとニッコリしちゃう。まじでかわいい。かわいいしか言えない。僕もアビスの呪いを受けているのかもしれない。人間性を喪失しているのかもしれない。それくらいかわいいしか言えない。言いたくない。もうナナチとミーティがいればそれでいい。もう「マー」しか言えない。
やばい。
マー



Amazon Prime Video「メイドインアビス」

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魔術詠唱とはコミュニケーションだ https://webloglog.com/3021?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-3021 https://webloglog.com/3021#respond Thu, 28 Jul 2022 13:31:31 +0000 https://webloglog.com/?p=3021 Twitterのトレンドに「詠唱速度」ってのが上がってたんで、「詠唱速度」について書こうと思います。

トレンド一覧見たとき、詠唱速度ってなんのことじゃいと思ったんですが、「診断メーカー」で「魔術師としてのあなた」が診断できて、その診断内容のスペックのひとつだってことでトレンド入りしたみたいです。うん、意味がわからん。

診断の詠唱速度には「一瞬」とか「やや速い」とか「普通」とか「遅い」とかがあって、まあきっと「一瞬」ってのが最高のランクなんでしょう。

魔術っていうと、まあわかりやすいところだとドラクエの「メラ」だとか、ファイナルファンタジーの「ファイア」とかになりますわな。
これを唱えるのが「速い」=「強い」=「最高」と。なるほど。

異世界転生モノって乱発されすぎててまたかよ感でバカにされてるんですけど、僕がわりと好きな異世界転生モノに「転生したら第七王子だったので、気ままに魔術を極めます」っていうラノベ原作の漫画がありまして、まあ転生したら第七王子だったので気ままに魔術を極める話なんですけど、この作品の中に「呪文束」って概念があるんです。
転生したつよつよ第七王子(かわいい)が呪文詠唱の時間を短縮するために編み出した複数の呪文を一纏めにして唱える技術なんですけど、呪文100個を束ねて唱える吹き出しとして「」と表現されています。
100個を一瞬で詠唱するもんだから密度が高すぎて黒塗りになるっていうことなんでしょうね。
このように、100個同時に詠唱できたりすると強い、つまり詠唱が速ければ速いだけ強いということになるわけですな。うん。わかるわかる。

でも、ちょっと待ってください。

異世界転生ではなく我々の住まう世界にも「祝詞」という概念があります。
神社本庁のHPには『祝詞とは、祭典に奉仕する神職が神様に奉上する言葉』であるとされており、『言葉には霊力が宿り、口に出されて述べることにより、この霊力が発揮されると考えられています』という記載があります。
詠唱することで力が発揮される言葉、言霊であり、つまりこれも魔術詠唱のひとつであると言えるでしょう。

じゃあ、祝詞も詠唱が速ければ速いほど良いのか、というとそうではなく『祝詞には、こうした言霊に対する信仰が根底にあるため、一字一句流麗で荘厳な言い回しを用いて、間違えることがないように慎重に奏上されます』と書かれています。

まあそうですよね。人間という矮小な存在が神という偉大なる存在に対して申し上げる言葉なわけですから、速さよりも丁寧さが求められますよね。
神様に対して「」とか言ってたら天変地異とか起きそうですもんね。

こうなってくると、魔術詠唱というものはコミュニケーションだなと思うんです。

フィクションの世界ではさまざま設定がなされていますが、まあ大体が自分自身の体内にある魔力を消費してコードを詠唱することで世界に何らかの影響を与えることを指しています。魔力を媒介として世界へとアクセスする。
これは魔術詠唱を通して世界の目には見えていないさまざまな要素とコミュニケーションをしているということですよね。
要素だけでなく、精霊だったり幻獣だったり、人格を持つ存在と詠唱を通してコミュニケーションしている場合もあります。
「祝詞」はもっと直接的で、神様とのコミュニケーションとして魔術詠唱を行います。

こう考えると、詠唱が速ければ速いだけ良いなんてのは乱暴だなあと思うわけです。

僕の職場にもめちゃくちゃ早口でなおかつ小声で喋るおっさんがいるんですけど、ほぼ確実に聞き返しますからね。酷いときなんて3回聞き返しても何言ってるかわかんないもんだから諦めることがありますからね。
こんなもん祝詞だったら大変ですよ。神託の内容が「ごめんもう1回お願い」とかになりますからね。神職失格よこんなもん。

詠唱はコミュニケーションなんです。速ければ良いというものではない。
きちんと相手に想いが伝わるかどうか。そこが大切なんです。
そう、結局詠唱速度なんて「普通」が一番。
速度よりも相手への思いやりが大切なんです。
診断メーカー「魔術師としてのあなた」

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まったく知らない童話を再翻訳して本気出して読み解いてみた https://webloglog.com/3007?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-3007 https://webloglog.com/3007#respond Sat, 04 Jun 2022 04:27:06 +0000 https://webloglog.com/?p=3007 Twitterでフォローしている2020年オモコロ杯で銅賞を獲得(過去の栄光)したおもしろブロガーのtdk(@tdk1989)さんが「アラビア語で桃太郎を再翻訳したら、もむたろうがアルジェリアに行く話になりました」という記事を書いていました。

 

この記事ではtdkさんは日本人ならよく知る童話の再翻訳をされているんですが、ふと、「まったく知らない童話を再翻訳して読み解いてみたらどうなるんだろう」と思ったんです。

ちゃんとストーリーを楽しめるのか。
作者が意図した伝えたいことを汲み取れるのか。
いや、そもそも文章として理解できるのか。

ということで、企画トライのために早速童話を収集。
日本語に訳されている童話だと、タイトルだけで「ああ、猿と蟹が合戦するのね」とかある程度シナリオがわかってしまう場合もあるので、英語テストで0点を獲得したこともある僕が英語訳のサイトから適当にひっぱってきました。
タイトルも文章も英語なのでなにがなんだかわからないまま、話の文字数だけで選んでいます。

翻訳は、英語→タイ語→アラビア語→日本語という過程でやってみました。
なんか宗教色強い国の言葉をいれたほうが面白そうだったから……。
再翻訳した原文は太字で表記しています。

童話本来のタイトルや物語は、記事の最後に記載しています。
再翻訳しても読んでいけば本来のタイトルに気づけるものなのか。
適当に選びましたけど、もしかしたら僕も知っている童話なのかもしれない。

ということで、謎の童話、タイトルは「古墳」(再翻訳済み)です。
どうぞ。

謎の童話「古墳」

古墳
画像はtdkさんに作っていただきました。ありがとうございます。銅賞おめでとうございます。
田舎町にある中庭のある家。夜が長くなっていると言われる時期です。
家族のグループが彼らの古い家に集まった。ランプがテーブルの上で燃えています

「中庭のある家」とか、のっけから豪邸アピールきました。夜が長くなっているという時期なので季節は秋か冬でしょう。
寒くなってきた時期に家族が実家に集まり、テーブルの上のランプを囲む。団らんのひとときですね。

天気は暖かくて暖かく、開いた窓から長いカーテンがぶら下がっていますが。そして、真っ青な空に輝く月はありませんでした。

いや、暖かいんかい。窓開けていられるんかい。
夜が長くなってきたの季節なのに、天気は暖かくて暖かくて窓を開けていられるような新月。
なにか不気味な物語が始まりそうな空気を感じますね。

しかし、彼らは月については言及していませんでした。

言及しないんかい。
家族が集ってたから新月のことなんて気にならなかったのかな? じゃあなんで物語に登場させたのかな? 伏線かな?

しかし、大きな古い石が台所のドアからそれほど遠くないパティオの下に置かれました。
メイドはしばしばこの石の上にきれいな銅の台所用品を置きます。だから彼らは太陽の下で乾き、子供たちは彼らと遊ぶのが大好きです。

パティオとは、「スペインなどの住宅にみられる、噴水や樹木などを配した中庭」とのこと。床にタイルを敷き詰めて、食堂や応接間、居間などの内部と一体的に使用するそうです。
え? そんなパティオの下に大きな古い石を? そしてメイドはその大きな古い石の上にきれいな銅の台所用品を? そして彼ら(唐突な石の擬人化)は太陽の下で乾き、子供の相手を?

それは実際には古代の碑文でした。

あかんやつや!
パティオの下に置いたりきれいな銅の台所用品の下敷きにしたり子供の遊び道具にしてはあかんやつや!! 日干しはまだしも!!

家の所有者は「はい」と言いました。

僕のツッコミを理解している……?

「石は取り壊された修道院の古い教会の墓から来たと思います。説教壇、記念碑、墓は売られました。父は後者を購入しました。それらのほとんどは2つに切り分けられ、石の舗装に使用されました。しかし、すべての石は保存され、中庭に配置されました。」

ちち、はかにしゅうちゃくしすぎ……?

説教台や記念碑に目もくれず墓、墓、墓。とにかく墓の石を2つに分断しまくり、中庭に配置したってことですね。変態じゃねえか。ヤダ。そんな家に住むの。

長男は次のように述べています。
「誰もがそれが墓石であり、砂時計と天使の破片をたどることができるのを見ました。しかし、下の碑文は、「プレベン」という名前とその近くの大きな「S」を除いて、かなり老朽化しています。もう少し。「マーサ」という名前のように深い。読みやすい。しかし、雨が降ったり、石を洗ったりしない限り、それ以上のものはなく、目に見えない。」

なるほど、つまり誰もがそれが墓石であり、砂時計と天使の破片をたどることができるのを見たんですね。うん、さっぱりわからん。
どうやらここでの重要な単語は「プレベン」「S」「マーサ」のようです。そして、雨が降ったり石を洗ったりすると、何かが見えてくると。発動条件がグレムリンみたいだね。

「私にとって!なんて特異なことでしょう。なぜこれがプレベン・スアンと彼の妻の墓なのですか?」
これを言った老人は、部屋のみんなの祖父になるのに十分な年齢のようでした。

年齢だけでは祖父にはならないんだよなあ。
それはともかくとして、「プレベン」「S」「マーサ」とは、つまり「プレベン・スアン」とその妻「マーサ」のことを指していたんですね。
ねえ、これ、この老人の知り合いかもしくは家族の墓をぶった切って鍋敷きにしてたのがバレたってことでしょ? こんなもんめちゃくちゃ怒られるでしょ。「みんなの祖父になるのに十分な年齢のようでした」とか言ってる場合じゃないでしょ。

身内の墓石を鍋敷きにされた老人、昔話をする

彼は続けて、「はい、これらは古い修道院の墓地に埋葬された最後のものです。彼らは非常に価値のある老夫婦です。私が子供の頃によく覚えています。誰もがそれらを知っていて、誰もがそれらを賞賛しました。彼らは最も古いです。街の住民。人々は金がたくさんあると言いますが、いつも控えめな服装をしています。」

「彼」とはおそらく「老人」のことですね。
なるほど、プレベンとマーサは修道院の墓地に埋葬された最後の夫婦で、お金をもっていてもそれをひけらかしたりしない、称賛に値する人格者だったんですね。
そんな人たちの墓石を鍋敷きにしてた罪は重い。

最も荒い範囲で、リネンの最も純粋な白さがありました。
プレベンとマーサは古き良きペアで、両方がベンチに座ったとき家の前の急な石段の頂上に木の枝があり、そっとうなずきます。通りすがりの人に優しいです。私を幸せに感じさせてください。大人彼らは貧しい人々にとても親切です。

「石段の頂上に木の枝があり、そっとうなずきます」という表現、なんか素敵ですね。
木の枝が風に揺れるのがありありと浮かびます。まあ本当に木についての描写なのかは不安が残るところですが。
「リネンの最も純粋な白さ」という描写から、ここからプレベンとマーサの若かりし頃のエピソードが始まるのかな?

真実であり、キリスト教の判断老婆は前に亡くなりました。
私の目の前の日はまだ明るい。私は若く、父を老人の家に連れて行きました。
マーサはそこに着くと眠りに落ちました。彼女は寝室に横たわっていました。私たちはその老人が悲惨で子供のように泣いていたので座っていました。

このあたりから「私」が誰を指しているのかよくわからなくなってきますね。
キリスト教の判断老婆とかいう、なんか絶対権力もたせちゃいけない司祭みたいなやつがおもむろに死にますけど、もうわけわからなすぎて触りたくない。

彼らはどのようにして出会い、お互いを知り、お互いを愛することを学びましたか?
私が言ったように、私は男の子です。脇に立って、他の人の言うことに耳を傾けてください。

プレベンとマーサの馴れ初めのエピソードを聞いているんでしょうか。
他人の恋バナ聞くときに「私は男の子です」とか言うやつに話はしたくないですけど。

しかし、その老人の話を聞いて、婚約の日々を語るとき、彼の頬の色が輝いているのを見ると、私は奇妙に感じました。
彼が彼女に会い、そして彼の結婚式の日について話すことは、彼がどれほど美しくそして小さなトリックをしたか。

んー、相変わらず「私」が誰なのかはわかりませんが、「老人=彼」はプレベンなのかな。
確かにジジイの頬が輝くのは奇妙ですよね。若かりし頃の話をしてるときに頬が輝くジジイとか嫌ですわ。

彼の目は輝いていた。
彼はその幸せな瞬間に彼の言葉に感動したようで、突然隣の部屋で死んでしまいました。

プレベン死んだーーー!!!
感動で人を殺せる言葉ってなんだよ! 人はそれを呪詛っていうんだよ! 感動を食べて生きるのはワタミの社員だよ!

老婆そして彼はこの希望の日になると老人です。
それは長い間、ああ、それはそのようなものです。
当時、私は子供でした。そして今、私はプレベン・チュンと同じくらい年をとっています。当時は時間が経ち、すべてが変わりました。
埋葬された日と、棺桶の後ろからオールド・プレベンがどのように近づいたかをよく覚えています。

唐突にプレベンファミリーの一員、チュンが登場しましたね。
でもプレベンはファーストネームだから、プレベンファミリーだとしたらラストネームに「スアン」が付くはずか。
じゃあチュンって誰? 他人? いきなり他人を登場させて話を難解にさせる手法なの?
「オールド・プレベン」は感動によって殺されたプレベン・スアンのことでしょうか。死霊が棺桶の後ろから近づくとか完全にホラーや。

「数年前、今度は老夫婦が碑文と名前を記した墓石を用意しました。しかし、夕方の日付ではなく、石は墓地に運ばれ、墓に置かれました。1年後、古い夫婦が墓石に運ばれました。プレベンは妻と一緒に寝かされていたのかもしれません。

えっ? プレベンとスアンは死後1年も埋葬されず放置されてたってこと?
そりゃあ資料も棺桶の後ろから近づきますわ。完全に呪い案件ですわ。

彼らは財産を残しませんでした。人々が思っていたよりも少なく残しました。

なにこれ。すごいいやらしいこと言うじゃないですか。
「あいつら金持ってるくせに質素な生活してるから絶対たんまりと遺産があるはずだぜ」つって遺体の埋葬もせず1年間遺産探しまくってたって印象になるんですけど。こいつらクズや!

これまで誰も聞いたことのない遠く離れた家族にとって、道路検査官は古い家を古くて腐ったレモンの木の下の高い階段にある竹製のアーケードとベンチが破壊され、墓地プレベンとマーサの墓石が購入者に売られたため、この岩が切り込まれなかったのです。

プレベンとマーサには近しい親族や友人はいなかったんですかね。チュンはなにやってんだ?
ちなみにレモンの木の花言葉は「誠実な愛」と「思慮分別」だそうです。
人に優しく、愛に溢れていたプレベンとマーサの誠実な愛を表したレモンの木。この木が腐っているのは、財産を捜索するために1年も埋葬しなかったり墓石を売ったりする周囲の人々の「思慮分別のなさ」を表しているのかもしれません。

かつては2人でしたが、現在は下の中庭に置かれています。メイドと子供の遊び場の墓舗装された道路は現在、オールドプレベンと彼の妻の住居を通り過ぎています。今では誰も考えていません。」

賞賛に値する人格者だったふたりのことを、思い出す人はもういない。
まあ、「死んだ後のことなんでどうでもいいや! 葬式なんていいから骨なんて適当に捨てといてー!」って考えの方もいるでしょうし、生前のプレベンとマーサは
幸せそうだったのでいいっちゃいいんですけど、何か寂しい気持ちになりますね。

そして老人はこのことすべてについて話し、悲しいことに首を横に振って言った。
「それを忘れなさい!はい、すべてが忘れられるでしょう!」
そして会話は別の話を開きました。

「湿っぽい話になっちまったな! ガハハ! はい、この話はおしまい! でさ、この間スロット打ったんだけどさ〜〜〜」
みたいなノリで話終わらせるの好き。

老人の恋バナを聞いた少年、月とゴーストの天啓を受ける

しかし、部屋の末っ子は、ブラインドの後ろの椅子に座っている大きくて真面目な目を持つ少年です。そして彼は、月が古代の墓を照らしている法廷を調べました。

プレベンとマーサのこの悲しい物語は、目の大きな末っ子の心を打ったんですね。
気をつけてね。感動って人を殺すらしいから。隣の部屋で死ぬかもしれないから気をつけてね。

それは常に彼に現れ、平らでしたが、今では歴史書の巨大な葉のようにそこに横たわっていた石です。少年がオールド・プレベンと彼の妻について聞いたことはすべて、石になっているようでした。

少年にとって普段から家にあった見慣れた石が、今ではプレベンとマーサの人生が凝縮された歴史書のように見えたということですね。
真っ二つにされて鍋敷きにされていたその石が。

そして彼が彼を見つめ、野外で明るく明るい月を見たときまるで神の顔の光が彼の美しい世界を照らしているかのように「忘れて!すべてが忘れられてしまう!」それでも部屋中に響き渡った。

月についての伏線回収きた!! でも新月だから「明るく明るい月」ではないはずなんですがねえ……。
「忘れて!」の直後の「すべてが忘れられてしまう!」がメンヘラっぽくて好き。

同時に、目に見えない精神が少年の心にささやきました。
「あなたが託された種に注意してください。それを成長させて成長させてください。あなたを通して、私の子供、古代の天候によって破壊された墓の碑文は透明な金色の文字で次の世代に伝えられました。夫は、高齢者が再び腕を組んで通りを歩くか、レモンの木の下のベンチで新鮮で健康的な頬に腰を下ろし、金持ちと貧乏人に微笑んでうなずきました。この時間の何年もで美しい詩に熟します。善と善は決して忘れられません。彼らは常に物語や歌の中にあります。」
~~おわり~~

少年のゴーストがささやきます。
レモンの木の下のベンチで人の顔面に腰を下ろし、金持ちにも貧乏人にも等しく微笑んでうなずけと。どういうこと?

「透明な金色の文字で次の世代に伝えられました」という文章は良いですね。目に見えるものではなく、しかし輝かしい言葉によって脈々と受け継がれると。
まあ古代の碑文が破壊されたのは古代の天候じゃなくて購入した父によってなんですけどね。

謎の童話「古墳」が伝えたかったこと

いかがでしたでしょうか。

一生懸命読み解いてみたんですが、正直何が言いたいのか9割くらいわかりませんでした。

一応まとめてみると、ストーリーとしては

  • 家に鍋敷きにしてる石があった。
  • 老人「それ、プレベンとマーサっていう人格者の金持ちの墓石や」
  • ~~プレベンとマーサの生涯とは~~
  • 感銘を受けた少年に天啓が降りる。

というお話でした。

そして「古墳」が伝えたかったことはおそらく

  • 墓石をぶったぎって鍋敷きにしちゃいけないよ。
  • 人に優しい金持ちの人格者も、死んでしまえば遺産という名の屍肉を漁られる存在でしかない。
  • しかし、善は決して忘れられない。善を透明な金色の文字で次の世代に伝えましょう。
  • 感動したあと隣の部屋に行くと死ぬ。

ということではないでしょうか。た、多分。きっと。

ここで「古墳」の元ネタを紹介すると、アンデルセンの「The Old Grave-Stone」というお話。日本語では「古い墓石」というタイトルです。なにそれ、日本語訳でもきいたことないタイトルだったわ。

アンデルセンのお話のあらすじを紹介している「文藝散歩」というサイトには、以下のようにあらすじが紹介されています。

とある田舎町の農家の台所の戸の前にある、古い大きな石の話です。
その石は実は古い墓石で、取り壊された古い修道院付属の聖堂の墓石だったのです。
その家の主人がいうには、亡くなった父がそのころ売りに出されたいくつかの石を買い取って、切って敷石にしたものの、大きな石はそのまま裏庭に置いたままになっていたということです。
その石にはPとMという文字が読み取れます。そうです、その家のおじいさんと奥さんの名前だったのです。

プレーベンさんとマリアさんはこの町の裕福な長者夫婦で、いつも玄関の高い石段の上の腰掛に座っていたものでした。奥さんが亡くなられた時もその腰掛で自分たちの結婚式のことを生き生きと思い出されて昔話をしていたということです。

みんな忘れ去られる運命ですが、言い伝えの中でいつまでも生き続けているものです。

うん、大体合ってた。
「いつも玄関の高い石段の上に座っていた」とかのあたりは全然読み取れなかったものの、まあまあストーリーは追えていたし、教訓みたいなものもちゃんと受け取れていましたね。
これは「まったく知らない童話を再翻訳したものでも、本気を出せばちゃんと読み取れる」と言って良いのではないでしょうか。

まあ僕が感じた教訓としては、言い伝えの中で生き続けるとかよりも墓石をぶった切って床材にしたり鍋敷きにしたりすんなってことをまず言いたいけども。

<引用: Hans Christian Andersen Fairy Tales and Stories – The Old Grave-Stone

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【ネタバレ】映画ダークナイト感想 レイチェルってジョーカーじゃんって思った https://webloglog.com/2999?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-2999 https://webloglog.com/2999#respond Tue, 31 May 2022 09:48:35 +0000 https://webloglog.com/?p=2999 クリストファー・ノーランが描く「ダークナイト・トリロジー」と呼ばれる「バットマン3部作」の2番目のエピソード。

バットマンシリーズのくせに「バットマン」の名を冠していないタイトル。
噂に名高い「ジョーカー」が登場し、ヒース・レジャーの演技が光る作品となっています。

【スタッフ】
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン、ジョナサン・ローラン
【キャスト】
クリスチャン・ベール(ブルース・ウェイン)
ヒース・レジャー(ジョーカー)
アーロン・エッカート(ハービー・デント)
マギー・ジレンホール(ケイティ・ホームズ)
ゲイリー・オールドマン(ジェームズ・ジム・ゴードン)

前作「バットマンビギンズ」で誕生したバットマンがゴッサムシティの秩序を正し出したことで、「働きにくいっすわあ」となった犯罪者たち。
バットマンとゴードン警部補が協力して、強盗や殺人、ドラッグ、汚職や賄賂などがズンドコ取り締られていきます。ていうかまあ今までのゴッサムシティが無法地帯すぎたんだよね。犯罪の宝石箱みたいだったもんね。

さらに汚職や賄賂を断固として許さずゴリゴリに法廷で戦う姿から「光の騎士」とも呼ばれる新進気鋭の検事ハービーまで出現し、まさに犯罪者たちは瀕死となります。大丈夫? 息してる?

バッドマン、ゴードン警部補、ハービーの活躍で、ゴッサムシティは徐々に清流四万十川みたいな清らかさを獲得していきます。
しかし、そこは犯罪の宝石箱。そう簡単に清純にはなれません。清純派としてデビューが決まったけど実は中学生の頃から8股してたことが明るみになったアイドルみたいなもんですよ。過去は簡単には消せない。本性を隠しては生きられない。何の話これ。

そう、ここで狂気の犯罪都市ゴッサムシティが生んだ犯罪者「ジョーカー」が登場します。

ルール外の存在、犯罪の申し子、ジョーカー

このジョーカーってのは何がすごいかっていうとですね、まずは冷静、冷酷。
強盗の際には淡々と盗みを働き、用済みになった仲間はドシドシ殺していく。警察に拘束されてもわずかなチャンスをモノにして一発逆転して脱獄する。うん、普通に優秀。

そんで人間心理に長けていて、計算高い。
バットマンや警察官を煽り散らかしてチャンスを作ったり、ハービーをそそのかして闇堕ちさせたり、人の心をめちゃくちゃ手のひらで転がしまくる。

そして多分頭がおかしい。狂気。狂ってる。
バットマンにゴリゴリに殴られても「ヒャッヒャッヒャッヒャッヒャッ」って笑いまくってますし、バットモービルにも生身でチキンレースを挑んでいく。バットマンんの素顔にも尋常じゃなく固執する。スマホの検索履歴に「バットマン 正体」「バットマン 誰?」とかのワードがめちゃくちゃありそう。多分バットマンのことが好きすぎておかしくなっちゃったんでしょうね。バットマンに「お前が欠けたら生きていけない」とか言ってますしね。メンヘラかな。

そんなジョーカーは「ルール」の外側にいる存在として語られます。

ふつうの犯罪者は犯罪行為に対して「目的」があります。
殺人の場合には例えば「恨みを晴らしたくて殺した」みたいな目的がありますし、強盗する場合には「お金が欲しい」という目的があります。

しかしジョーカーは犯罪それ自体が目的。マナーや法律、ルールを破ること、犯罪自体を楽しんでいるんですね。

バットマンに捕まったジョーカーの仲間は「お前はルールを守る正義の味方。だがジョーカーは正反対」と言っていますし、「悪党の心理は単純だ。狙いを読めばいい」とドヤるブルースに執事のアルフレッドは「お言葉ですがジョーカーはあなたにも理解できますまい」とバッサリ。ていうかアルフレッド、ジョーカーの理解深すぎない? 曲がりなりにも世界⭐︎犯罪紀行で犯罪者心理を間近で見てきたブルースに対してこれですよ。「あの犯罪紀行はおままごとでしたね」って言ってるようなもんですよ。何者だよアルフレッド。

まあ事実「悪党の心理は単純」ってドヤってたバットマンは、あわやマスクが暴かれるかってところまで2回も追い詰められてますけどね。ていうか別にマスク脱いだって良くねえかな。なんなの? 恥ずかしいの? 覆面レスラー的なものなの?

そんな狂気の快楽犯罪者、ジョーカーは言います。
「ルール無視が賢い生き方だ」

確かに今のゴッサムシティでは、清く正しくルールを守って生きている人間が弱者となります。
ゴッサムシティの浄化に尽力した資産家であるブルース=バットマンの両親は、ケチな強盗に射殺されてしまいました。
バットマンやゴードン警部補、ハービーが犯罪者を殲滅していってはいますが、彼らはしぶとく犯罪行為を犯しています。
正攻法では汚職を潰しきることは難しく、バットマンのようになるべく殺さないよう素手で、フィジカルのみで犯罪者に立ち向かうのは疲弊してしまう。

確かにゴッサムシティでは、ルールなんて無視して生きる方が楽で、賢いのかもしれない。
ここでふと、僕は気づきました。

レイチェルってジョーカーじゃん。

ルール外の存在、恋愛の申し子、レイチェル

レイチェルってのはゴッサムシティの検事で、ブルースの幼馴染であり、バットマンの正体がブルースであることを知っている理解者です。

お互いに惹かれあっていて、レイチェルはブルースがぶらり世界犯罪紀行に旅立っている間、刑務所でチンピラと殴り合ってる間、ヒマラヤで青い花探してる間、「影の集団」とかいう厨二病を患っている集団と修行している間、ずっと帰りを待っていました。
前作「バットマンビギンズ」のラストでは「ブルースが帰ってくるのを待っていた。でも、帰ってきたのはバットマンだった。いつかブルースが帰ってくるのを、ずっと待ってる。マスクを脱ぐその日を……」みたいな、もうこれほぼほぼ婚約じゃんっていう、完堕ちじゃんみたいな発言もしています。僕ならもうこの瞬間マスク燃やすわ。なんかあのよくわからないコウモリの形した手裏剣みたいなやつ溶かして結婚指輪にするわ。

ここまでガチガチにお互い将来を約束してるんだから、そりゃあもう今作でいいとこまでいくんだろうなと思ってたわけですよ。ダークナイトが白むまでベッドで過ごすんだろうなって思ってたわけです。ダークナイトがホワイトナイトになるんだろうなくらいは思ってたわけ。そんな意味わかんないこと考えてたわけ。

そうしたらですよ、映画開始15分で新進気鋭の若手検事、ハービーとめちゃくちゃイチャついてるんですよ。裁判が終わったと思ったら「午後は休んで気分転換なんてどう?」とか言ってるんです。何ですか、休んでってそれはあれですか、休憩ってことですか。国道沿いのなぜか駐車場に目隠しがされてる施設で休憩ってことですか。どういうことですか。

ハービーもハービーで、モブの女に「もしかしてハービーがバットマンだったりして?」とか言われて「毎晩僕が外に出ていたら気付く人がいるよ」みたいな返答しつつレイチェルの手を握ったりしてるんですよ。
しかもこれ、ブルースの目の前でやってるんですよ。

ちょっと待ってほしい。これはどういうことなのか。一体何が起きているのか。
えっと、これは、つまり、レイチェルが二股しているということでよろしいか。
しかもされている側の男性2名、ブルースとハービーはそれに気づいている、ということでよろしいか。

ちょっとここで劇中の揺れ動く(笑)レイチェルの恋模様をあげていくと

  • ハービーにプロポーズされるも「分からない」とはぐらかす
  • ジョーカーに命が狙われた時、ハービーに「安全に逃げられる場所はあるか」と聞かれ「ブルースのペントハウス」としゃあしゃあと答える
  • ハービーがバットマンとして留置所に行く間際ベロチュー
  • ブルースに「いつかバットマンを辞める時が来たら結婚しようと言ったね」と迫られ「私を幸せへの切符だと思わないで」と切り捨てる
  • でも、「あれは本気だった?」と聞かれると「イエス」からのベロチュー
  • からの「正体を明かしたら結婚など夢よ」←?www??wwwww???
  • で、正体を明かさなかったら明かさなかったで「卑怯だわ!!」

いやまあ、分からんでもないんですよ。
かたや世界に名だたるウェイン産業の御曹司、資産家ブルース。
かたや「光の騎士」とも評される新進気鋭の検事で市長候補でもあるハービー。
こんなもんどう転んでもハッピーじゃないですか。どっちを取っても勝ち確じゃないですか。
しかも2人とも自分のことを好いていて、どっちを取るかの主導権を完全に自分が握ってる。そんな状況を楽しみたい。だって女の子だもん。うん、分からんでもない。分からんでもないけど、お前それ完全にルール無視ちゃうんか。
恋愛というゴッサムシティにおいて、清く正しく正攻法なんてしてたら楽しめない。「ルール無視が賢い生き方」だからってか。完全にジョーカーじゃねえか。

とはいえ、ルールを無視していたジョーカーも、バットマンに敗北します。
じゃあジョーカーと同一体であるレイチェルはどうなったかというと、ゴリゴリのネタバレなんですけど、死にます。

ルールとは、自分の良心によって作られるもの

ジョーカーの策略に陥り、ハービーとレイチェルはそれぞれ離れた場所で、時限爆薬と共に拘束されます。バットマンはジョーカーをボッコボコ、無抵抗のジョーカーをそれはもうボッコボコに殴りつけて2人の居場所を聞き出すんですが、ジョーカーって変態なのでレイチェルとハービーの居場所をあべこべに伝えるんですよ。

つまり、ハービーがいると言った場所にはレイチェルが、レイチェルがいると言った場所にはハービーがいるわけです。
そうとも知らないバットマンは、絶対車検通らなそうなバットモービルに乗って道路交通法ガン無視でレイチェルを助けに駆けつけますが、そこにはハービーが。
一方ゴードン警部補は普通にサイレン鳴らしたパトカーでレイチェルのもとに駆けつけますが間に合わず。
結局バッドマンが駆けつけたハービーは助かり、ゴードンが駆けつけたオタサーの姫レイチェルは死亡してしまいます。

これね、レイチェルさん、二股せずに普通にブルースとだけ恋をすすめていればこんなことにならなかったと思うんです。

ジョーカーはきっと「この三角関係の恋心を利用したコロシをしたらきっと愉快極まりないゾ!」って考えてこの状況を用意したと思うんですよ。
三角関係がなかったら、つまり「ハービーとは普通に会社の同僚です」くらいの関係性だったら、時限爆弾と一緒に拘束されたのはレイチェルさん1人だったかもしれない。1人だけなら間違いなくバットマンが違法車両で助けにくるから、きっと助かっていたに違いない。
「お前が欠けたら生きていけない」ってそういうことだったんだと思う。

ジョーカーもレイチェルも「ルールを無視」した結果、このような結末を迎えたのです。

じゃあいつどんな時もルールを守るべきか、というと、それも少し違うことをこの映画は教えてくれます。

劇中では囚人と一般市民がそれぞれ海上の船に捕えられ、お互いの船を爆破するスイッチを渡されます。そしてジョーカーは「先に爆破スイッチを押した方を助けてやる」と言います。
つまり、ジョーカーによってルールが敷かれたわけです。
この時ジョーカーは「どっちが先に押すかなあ」とニッコニコだったわけですが、結局のところどちらもスイッチを押しませんでした。

ジョーカーさんからしたら「は?」って話なんですけど、囚人も一般市民も「あんな変態快楽犯罪者の敷いたルールに乗るなんてまっぴらごめんだ」とルールを放棄したわけです。
つまり彼らは、「ルールとは自分を縛るものではなく、良心に従って自己を高めるものでなければならない」と気づいたんだと思うんです。

ルールを無視すればそれだけで強くなるというわけではなく、自分の良心に従ったルールを持っている人こそが強い。

ルール無視を楽しんだり、ルール無視の恋愛をしたりすると痛い目をみる。
ジョーカーと荼毘に付されたレイチェルは、それを僕に教えてくれました。



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映画バットマン・ビギンズを観て、モチーフがコウモリで良かったと思った https://webloglog.com/2989?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-2989 https://webloglog.com/2989#respond Tue, 01 Mar 2022 07:58:56 +0000 https://webloglog.com/?p=2989 クリストファー・ノーランが描く「ダークナイト・トリロジー」と呼ばれる「バットマン3部作」の最初のエピソード。
ゴッサムシティ随一の資産家の息子=ブルース・ウェインが主人公で、この人が如何にしてバットマン化するかが描かれています。

僕はバットマンシリーズをほぼ見たことがなくて「コウモリのコスプレして犯罪者を腕力でなぎ倒すモッサリした人」ってイメージしかなかったんですが、見た結果のバットマン像はほぼほぼそのとおりでした。

ただ、テーマとして「恐怖」について語られていて、映画としては非常に楽しく視聴できました。
さすが評価が高いだけあるよね。

あと、バットマンのモチーフがコウモリで良かったな、とも思いました。

【スタッフ】
監督:クリストファー・ノーラン
脚本:クリストファー・ノーラン、デヴィット・S・ゴイヤー

【キャスト】
クリスチャン・ベール(ブルース・ウェイン)
レイチェル・ドーズ(ケイティ・ホームズ)
ゲイリー・オールドマン(ジェームズ・ジム・ゴードン)

バットマン・ビギンズあらすじ:恐怖を克服する生まれ変わりの物語

幼少期、自宅の井戸に落ちてしまった際にコウモリに襲われたことで、コウモリにトラウマを持つブルース・ウェイン。両親と観劇に行ったとき、コウモリを連想させるシーンがあったために怯えてしまい裏口から途中退場します。
そのまま両親と裏路地を歩いていると強盗に遭遇。両親を殺されてしまいます。

なんかすごいよね。資産家が行くような劇場ってこう、きらびやかで華やかなイメージがあるじゃないですか。でもゴッサムシティって資産家が行くような劇場でも裏口を出ただけで薄暗くて雨も降ってないのにビチョビチョに湿ってて気軽に銃を発砲してくる強盗にエンカウントするんすよ。やばない? 治安の悪さやばない?

そんな辛い体験をしたウェインは青年となり、両親を殺した強盗=チルが司法取引をして仮釈放されると知り「仇とったる!」と拳銃を手に公聴会へ。
討伐のスキを伺っていると、チルはゴッサムシティのマフィアのボス=ファルコーニに司法取引の報復として殺されてしまいます。

「自分で手を下したかったけど、しゃーない。ファルコーニに感謝や。正義の鉄槌が下された」

「え? マジで言ってるの? 司法も警察も政治もファルコーニによって買収されてて、ゴッサムシティは腐りきってるんよ。あんなもん正義ちゃうわ。今はもう、あなたの両親のように不正と戦う人もおらんのよ」

仇討ちは成せず、幼馴染でガールフレンドで検事のレイチェルに諭され、会いに行ったファルコーニには「お前は世界の残酷さを知らんやろ。人は理解できないものを恐怖する」「根性だけはあるみたいやな。お前の親父さんは犬のように命乞いをしたらしいやんけ」と煽り散らかされ散々な目にあうウェイン。

そこで「なんやねん!! じゃあ世界の残酷さや犯罪心理を知れば怖くなくなるやろ!!」とよくわからん船に密入して世界犯罪ツアーへ出発します。まっすぐすぎるでしょウェイン。言われたことをすぐにやる社畜の鑑みたいになってる。

そんで、どこだかよくわからないアジアの刑務所で服役中に「影の同盟」っていう怪しすぎる団体に誘われるんですけど、誘われ方がめちゃくちゃ雑なんです。
「青い花を摘んでヒマラヤの山頂に来い」って言われるだけなんです。ヒマラヤの山頂って言ったってそんなもん範囲めちゃくちゃ広いじゃないですか。青い花って言われたって、どれだよって話じゃないですか。
しかもアジアの刑務所からの釈放のされ方も雑で、完全にManVSWild。ベア・グリルスみたいな放り出され方で、ほとんど遭難みたいな状態からヒマラヤを目指すんですよ。
無理無理。装備ゼロで登れる山じゃないよヒマラヤ。フロムゲー並の難易度だよ。
とか思ってるうちにすんなり青い花を取得してヒマラヤ山頂にたどり着くウェイン。なんやこいつ。

そこで影の軍団の一員として格闘技とか「恐怖を克服する」というマインドを叩き込まれたウェイン。最後の試験として炎上系YouTuberみたいな謎のおっさんを処刑するように言われるんですが「処刑はしない。裁判しろ」と突っぱねます。結果、影の軍団とは決裂。建物を放火して軍団をミナゴロシに。処刑はしないけど放火したうえに殺人はするスタイル。つよい。

こんな感じで恩を仇で返す立派なサイコパスへと成長したウェインはゴッサムシティに帰還。
市民に犯罪のないゴッサムシティをみせるため、そして犯罪者に「恐怖」を与えるため、自分自身の恐怖の象徴であるコウモリをモチーフとしたヒーロー、バットマンとしてゴッサムシティの犯罪に立ち向かうのでした。

感想:恐怖の対象がコウモリで本当に良かった。危なかった。

基本的なテーマとしては、大富豪ブルース・ウェインからバットマンへの「生まれ変わり」とか、「再生」をイメージしてると思うんですよ。

幼少期に井戸に落ちたウェインは父親に救出されるんですけど、そのときに父親が「人はなぜ落ちる? 這い上がるためだ」と言うんです。めっちゃ良いこと言うんです。

井戸に落ちて、そこで「恐怖」と出会い、その恐怖と向き合って、井戸から這い上がる。

コウモリへの恐怖や「自分のせいで両親を亡くしてしまった」という罪悪感、両親を殺した強盗への復讐心や、犯罪への憎しみ。
ウェインはそういった様々な感情を克己し、犯罪を撲滅するためにバットマンになる。
そういうお話だと思うんです。

そういうお話だとは思うんですけど、なんていうか、一番感じたのは、「ウェインに恐怖心を植え付けたのがコウモリで良かった」ってことなんですよね。
ウェイン少年にトラウマを与えたのがコウモリだったから、恐怖の象徴としてコウモリを使ったコスプレをしたおっさんになったんであって、トラウマの対象が例えば女性だったら、もしかしたら女装するおっさんになってたかもしれませんからね。
井戸から出てきたのがコウモリじゃなくて貞子だったらマジで女性恐怖症になってたかもしれない。そして犯罪者に恐怖を与えるために女装して暗躍するヒーローになってたかもしれない。
夜な夜な女装して犯罪者を倒すおっさんとかマジで怖いから。コウモリのコスプレより全然恐怖を感じるから。

劇中でも、ファルコーニの手下に襲われているレイチェルが、手下を撃退したと思って(本当は背後でバットマンがぶん殴って倒してる)安心して振り返ったら真っ黒なコスプレしたおっさん=バットマンを発見して「ギャーーッ!」って叫ぶシーンがあるんですけど、これが女装したおっさんだったら間違いなく失神してる。

笑ったのが、麻袋をかぶって手から幻覚ガスを出す変態「スケアクロウ」っていう敵が出てくるんですけど、このガスに毒されたレイチェルを救出するシーンがあるんですよ。
レイチェルは解毒剤によって正気に戻るんですけど、目覚めたら横に「狂気から救うためにここにつれてきた」とか言う真っ黒なコスプレおっさんがいるんです。いやいや、お前が狂気なんじゃ! って話なんですよ。全然まだ狂気から救われてないわ! って話なんですよ。
まあでも、横にいたのが真っ黒なコスプレしたおっさんでまだ良かった。女装したおっさんだったら間違いなく発砲してる。

ほんとウェインにトラウマを与えたのがコウモリで本当に良かった。
危うく犯罪者以上に被害者を恐怖のドン底に突き落とすところだった。

とまあクソミソに書いたんですが、基本的には文句のつけようがなく面白かったです。
僕のようにバットマン完全初見の方も楽しめますんで、まだ見てないよって方はこの機会に是非。



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【ネタバレ】映画キャッシュトラック感想 https://webloglog.com/2984?utm_source=rss&utm_medium=rss&utm_campaign=post-2984 https://webloglog.com/2984#respond Sat, 22 Jan 2022 04:01:12 +0000 https://webloglog.com/?p=2984 ロサンゼルスにある現金輸送専門の警備会社フォーティコ・セキュリティ社。
強盗からの攻撃の危険にさらされる、多額の現金を積んだ輸送車(キャッシュトラック)の運転は、厳しい試験をくぐり抜け、日々特殊な訓練を積んだ警備員たちがおこなう。
そこに及第点ギリギリで合格した新人パトリック・ヒル(通称”H”)は、特に周りから気に留められる存在ではなかった。
しかしHが乗るキャッシュトラックが強盗に襲われた時、彼は驚くほど高い戦闘スキルで強盗を撃退した。
一体彼は何者なのか。そして全米で最も現金が動く日「ブラックフライデー」に向けて、計画を進行していく強盗たち……。

【スタッフ】
監督:ガイ・リッチー
原案:ニコラ・ブークリエフ、エリック・ベナール
脚本:ガイ・リッチー、マーン・デイヴィス、アイヴァン・アトキンソン
【キャスト】
ジェイソン・ステイサム(パトリック・ヒル)
ホルト・マッキャラニー(ブレット)
ジョシュ・ハートネット(ボーイ・スウェット・デイヴ)
ニール・アルガー(デイナ)

【ネタバレ】マフィアのボスが復讐する物語

まあいきなりガリガリにネタバレすると、パトリックってマフィアのボスなんすよ。
しかもそこらの些末なマフィアじゃなくて、FBIが25年追いかけるレベルの、25年かけてFBIが推すレベルのゲロ強マフィアのボスなんすよ。

そんなパトリックがなんで警備会社に? 現金輸送車を強盗するの? ってなるんですけど、実は復讐のため。

フォーティコ・セキュリティ社の現金輸送車を襲撃した強盗にとばっちりを受けて、目の前で最愛の息子を殺されたんですよ。
んで、妻には「お前がマフィアとかしてるからこんなことになったんだろ。別れる」とか言われちゃう。かわいそう。ハゲちゃう。

だもんで「絶対あの強盗たちぶっ殺してやるわ」と血眼になって強盗たちを探すんですよ。その血眼っぷりはマフィアのメンバーも引くレベルで、「こんなやり方してたら俺らの身がもたないっす。勘弁してほしいっす」って言われるほど。

でも引くに引けないパトリックは「いいもん! 俺ひとりで探すんだから! お前らの手は借りないもん!」と、頑なに仇討ちに固執する。なにこのハゲ。かわいい。

そんななか、「被害者のはずのフォーティコ・セキュリティ社が関与している」という情報を得たので内部に潜入した、というお話なんですね。

ジェイソン・ステイサムが出演しているという安心感を観る映画

まあそんなわけで、ぶっちゃけ話としてはマフィアのボスの復讐物語。それ以下でもそれ以上でもない。

章仕立てになってたり、時系列を入れ替えたりと色々凝ってるんですけど、まあ、うん、マフィアのボスの復讐物語だよねって言うしかない。

というかまあ、正直ジェイソン・ステイサムが出演している映画にヒューマンドラマとかサスペンスとかスリラーとか、哲学的な話とかって期待してないじゃないですか。

そういう意味では「アドレナリン」なんかはいい感じに狂っててめちゃくちゃ良い映画だと思うんですけど、ジェイソン・ステイサムって血筋的にはスティーブン・セガールとかシルベスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガーとかそのへんの血族じゃないですか。

こう言うと怒られるかもしれないんですけど、ここらへんの人たちが出演してる映画を観るときって「ああ、銃とか筋肉で解決する映画なんだな」って思って観るじゃないですか。
ジェイソン・ステイサムが死ぬとか絶対ないし、絶対負けないし、絶対銃と筋肉で解決する安心感がありますよね。

スティーブン・セガールが出てくる映画とかもうまじで実家レベルの安心感ですよね。安心感ありすぎて眠たくなってくる。こたつで寝ちゃうレベルの安心感。

最初、フォーティコセキュリティ社の入社試験で「可もなく不可もない、平均的な成績」で試験を突破するあたりは「おや? 体調悪い? 生理?」って思っちゃうんですけど、ジェイソン・ステイサムが乗るキャッシュトラックが襲撃されたとき、そのへんを散歩するかのように強盗たちを返り討ちにするあたりから「あ、やっぱジェイソン・ステイサムだわ」って安心する。ファブルかな? ってレベルで安心する。

逆に言うと、ドキドキしたい、わくわくしたい、みたいなものを期待する映画じゃないかなと。

とりあえずジェイソン・ステイサムをみて安心したい。
手術前のお父さんに観せて安心させてあげたい。

そういうときにどうぞ。



キャッシュトラック(字幕版)

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