【ネタバレ】映画キャッシュトラック感想
ロサンゼルスにある現金輸送専門の警備会社フォーティコ・セキュリティ社。
強盗からの攻撃の危険にさらされる、多額の現金を積んだ輸送車(キャッシュトラック)の運転は、厳しい試験をくぐり抜け、日々特殊な訓練を積んだ警備員たちがおこなう。
そこに及第点ギリギリで合格した新人パトリック・ヒル(通称”H")は、特に周りから気に留められる存在ではなかった。
しかしHが乗るキャッシュトラックが強盗に襲われた時、彼は驚くほど高い戦闘スキルで強盗を撃退した。
一体彼は何者なのか。そして全米で最も現金が動く日「ブラックフライデー」に向けて、計画を進行していく強盗たち……。
監督:ガイ・リッチー
原案:ニコラ・ブークリエフ、エリック・ベナール
脚本:ガイ・リッチー、マーン・デイヴィス、アイヴァン・アトキンソン
【キャスト】
ジェイソン・ステイサム(パトリック・ヒル)
ホルト・マッキャラニー(ブレット)
ジョシュ・ハートネット(ボーイ・スウェット・デイヴ)
ニール・アルガー(デイナ)
【ネタバレ】マフィアのボスが復讐する物語
まあいきなりガリガリにネタバレすると、パトリックってマフィアのボスなんすよ。
しかもそこらの些末なマフィアじゃなくて、FBIが25年追いかけるレベルの、25年かけてFBIが推すレベルのゲロ強マフィアのボスなんすよ。
そんなパトリックがなんで警備会社に? 現金輸送車を強盗するの? ってなるんですけど、実は復讐のため。
フォーティコ・セキュリティ社の現金輸送車を襲撃した強盗にとばっちりを受けて、目の前で最愛の息子を殺されたんですよ。
んで、妻には「お前がマフィアとかしてるからこんなことになったんだろ。別れる」とか言われちゃう。かわいそう。ハゲちゃう。
だもんで「絶対あの強盗たちぶっ殺してやるわ」と血眼になって強盗たちを探すんですよ。その血眼っぷりはマフィアのメンバーも引くレベルで、「こんなやり方してたら俺らの身がもたないっす。勘弁してほしいっす」って言われるほど。
でも引くに引けないパトリックは「いいもん! 俺ひとりで探すんだから! お前らの手は借りないもん!」と、頑なに仇討ちに固執する。なにこのハゲ。かわいい。
そんななか、「被害者のはずのフォーティコ・セキュリティ社が関与している」という情報を得たので内部に潜入した、というお話なんですね。
ジェイソン・ステイサムが出演しているという安心感を観る映画
まあそんなわけで、ぶっちゃけ話としてはマフィアのボスの復讐物語。それ以下でもそれ以上でもない。
章仕立てになってたり、時系列を入れ替えたりと色々凝ってるんですけど、まあ、うん、マフィアのボスの復讐物語だよねって言うしかない。
というかまあ、正直ジェイソン・ステイサムが出演している映画にヒューマンドラマとかサスペンスとかスリラーとか、哲学的な話とかって期待してないじゃないですか。
そういう意味では「アドレナリン」なんかはいい感じに狂っててめちゃくちゃ良い映画だと思うんですけど、ジェイソン・ステイサムって血筋的にはスティーブン・セガールとかシルベスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガーとかそのへんの血族じゃないですか。
こう言うと怒られるかもしれないんですけど、ここらへんの人たちが出演してる映画を観るときって「ああ、銃とか筋肉で解決する映画なんだな」って思って観るじゃないですか。
ジェイソン・ステイサムが死ぬとか絶対ないし、絶対負けないし、絶対銃と筋肉で解決する安心感がありますよね。
スティーブン・セガールが出てくる映画とかもうまじで実家レベルの安心感ですよね。安心感ありすぎて眠たくなってくる。こたつで寝ちゃうレベルの安心感。
最初、フォーティコセキュリティ社の入社試験で「可もなく不可もない、平均的な成績」で試験を突破するあたりは「おや? 体調悪い? 生理?」って思っちゃうんですけど、ジェイソン・ステイサムが乗るキャッシュトラックが襲撃されたとき、そのへんを散歩するかのように強盗たちを返り討ちにするあたりから「あ、やっぱジェイソン・ステイサムだわ」って安心する。ファブルかな? ってレベルで安心する。
逆に言うと、ドキドキしたい、わくわくしたい、みたいなものを期待する映画じゃないかなと。
とりあえずジェイソン・ステイサムをみて安心したい。
手術前のお父さんに観せて安心させてあげたい。
そういうときにどうぞ。
キャッシュトラック(字幕版)