【スズキ】刺身にかぶと焼きに潮汁!魚を捌くのは楽しいしお得!
こんにちは、たくろうです。
唐突ですが、魚って美味しいですよね。
僕は刺身も焼き魚も、兜焼きもダシを使った汁物も大好きです。
味噌漬けや粕漬け、西京漬け焼きも良いですよね。
特にスズキは好物でして、刺身のコリコリとした食感が大好きなんです。
そんなわけで日々スーパーで魚を物色して歩いているんですが、先日、衝撃的なモノを発見しました。
スズキが丸々1匹売られていたんですが、その価格がありえない。
いいですか?
言いますよ?
398円。
スズキが丸々1匹、398円。
もう一回言います。
スズキが丸々1匹!
398円!
ありえない。
買うしかない。
スズキの旬は初夏~初冬
ということでドン!
こちらが目をギラつかせて429円(税込み)で連れて帰ったスズキです。
ちなみに、スズキは出世魚で、成長により名前が変わります。
- ヒカリゴ
5cm前後。体が銀色に光って見えるためこう呼ばれる。 - コッパ
10cm前後。小葉と書く。木っ端じゃないよ。 - セイゴ
25cm前後。1~2年もの。 - フッコ
30~40cm。2~3年もの - スズキ
60cm~1mを超えるものも。4年以上もの。 - ハラブト
冬の産卵期を迎えたもの。腹太と書く。
スズキは梅雨~夏にかけて脂が乗り美味しいとされています。
また、秋から初冬にかけて産卵をする「ハラブト」となったスズキも、子持ちで脂が乗っています。
春は産卵後となるので身が痩せて美味しいとはいえません。
ということは今は春だから、旬どころか産卵疲れの疲れ切ったスズキということです。
激務に疲れ果て終電に乗るハゲ散らかした企業戦士スズキということになります。
でもいいんだ!
398円だよ?
398円でこのサイズのスズキだよ?
そりゃ買っちゃうよ!
疲れ果てていてもいいよ!
こいつ、本当にスズキか?
ここまで調べてみて思ったんですけど、うちのまな板って41cmだったんですよ。
こいつ、60cmある?
スズキじゃなくない?
ギリギリアウトじゃない?
フッコじゃない?
景品表示法アウトじゃない?
でもいいんだ!
398円だから!
ド素人のスズキの捌き方
ということで早速さばいていきます。
「魚を捌く」というと素人には難しそうに思えますが、意外とそこまで難しいことはありません。
「頭と骨を付けたまま捌く(たまに刺身の脇に乗ってるやつ)」とかではなく、単純に3枚おろしにするとかであれば、割に簡単です。
ウロコを取る
まず、兎にも角にもウロコをとります。
ウロコ取りのコツ背から頭に向かって、鱗を逆立てるように取っていきます。
包丁やペットボトルのキャップで取ることも出来ますが、ウロコ取りを用意することをオススメします。
なぜかと言うとこの作業は絶望的に面倒くさい上に、少しでもウロコが残っていて食べるときに口に入ってしまうとかなりアンニュイな気持ちになってしまうため「1枚たりともウロコを残さない」という気持ちで取っていかなければならないからです。
そのため、このような専用の器具があると作業がラクになり、精神衛生上とても良いんです。
頭を落として内蔵を取る
念入りに鱗をとったら、いよいよ捌く作業です。
エラの付け根を切って……とかいう手法もあるようですが、僕は素人なので「こまけぇことはいいんだよ!」精神で、もうズドンといきます。
すいません、いつのまにか内蔵まで取ってました。
いや、内臓を取るところも写真に収めてはいたんですが、グロ過ぎて怒られるんじゃねえかなと。
有害サイト認定とかされるんじゃねえかなと思ったのでちょっと掲載は見送っておきました。
やり方は簡単で
- 下ヒレを含む形で、腹側からナナメに包丁を入れ、次に頭側から逆「く」の字になるように切り頭を落とす。
- お尻の穴から頭側へ一文字に包丁を入れ腹を割く。
- 内蔵を取り出す
という手順です。
スズキの腹には謎の白い膜がありますので、お尻側に切れ目を入れてそこから手でバリバリと取っていきます。
血合いがたくさんあります。
臭みの原因になりますので流水でよくこすり流します。
かぶとの処理
かぶと焼きをするにあたり、頭を半分に割りたいところ。
かぶとを割るときのコツ頭蓋骨の真ん中にある『あわせ目』に沿って割る。
ここを意識して割っていきましょう。
あわせ目に合わせてザクッと包丁を入れて、テコの原理で頭を割っていきま……。
あれ……?
あっ……。
ちょっと……。
カマが邪魔……。
う~ん……。
駄目だ、先にカマを外して……。
ということで紆余曲折ありましたが(下ビレとカマがついてたせいで上手く力を入れられなかったので先にカマと下ビレを外してから兜を割ったんですけど試行錯誤しすぎてて写真取ってなかった)無事にかぶとが割り終わりました。
こちとらハアハアしてるよ!
誰だよ捌くの簡単とか言ったやつ!
僕か!
いやでもね、ここからは簡単だから!
もう3枚におろすだけだから!
ここからは何回もやってるから!
身を3枚におろす
「3枚におろす」とは、背骨を挟んで付いている身2枚と、背骨とを切り分ける作業になります。
こんな風に背骨に沿って包丁を入れ、身を取っていきます。
3枚おろしのコツ包丁の刀身を背骨に当てるようにして、肋骨を断ち切りながら切っていく。
おろした身はこんな感じになります。
手前側にある三角地帯は、骨がたくさんあるためアラの扱いになります。
身に残っている肋骨に沿って、こんな感じに切り離します。
これで身を刺身用のサクにすることができました。
スズキのサクを刺身にする
さて、サクを刺身にしていくにあたり、必要な作業がふたつあります。
- 骨を抜く
- 皮を引く
骨を抜く
このようにサクの断面をなぞって骨を探します。
縦に白い筋が見えると思いますが、だいたいその下に骨があります。
指先で骨を探し当てたら、毛抜きで抜き取りましょう。
スズキの骨は太いので取るのに少し苦労したり、身が少し崩れたりしますがあまり気にしてはいけません。
こちとら素人なんです。
素人が398円でスズキパーティーするんです。
多少のことは多めに見ていきましょう。
皮を引く
お次は皮を引いてきます。
皮目に熱湯をかけて「湯引き」にしたり、皮目だけを焼いて「焼き引き」にしたりという手法もありますが、今回は素直に皮を引いて取り外します。
皮引きは「よく切れる包丁」で、「まな板との角度」を意識して行います。
包丁を皮と身の間に差し入れ、包丁を一定の角度にして動かさず、皮の方を動かして引いていくというものです。
なんですが、僕のこの「昔バイト先で『捨てるからやるよ』と言われて貰った17年くらい連れ添ったよくわからない包丁」ではそんな芸当ができず、画像のように力に任せて引いていくという芸当をカマしています。
皆さんはこんな方法で皮を引いてはいけません。
皮がちぎれて身が3回くらいスッ飛んで行ったりします。
身を刺身っぽく切って盛り付ける
そんなこんなで出来た切り身。
あとは水分をキッチンペーパーで拭き取り、刺身っぽく切って盛り付けます。
あとは食べるだけなんですが、ここまでで僕の体温が遺憾なく刺身に伝わり、ヌルくなってしまっています。
プロの方であれば体温が伝わる前に捌ききるんでしょうが、あいにく僕はただの酒飲みのおっさん。
素人もいい所なので、食べるまで冷蔵庫でガッチガチに冷やしておきます。
皮を引いて水分を取った段階で、キッチンペーパーにくるんで冷蔵庫で冷やしてから切っても良いと思います。
スズキのアラとかぶとを潮汁とかぶと焼きにする
刺身は完成しましたが、まだアラと苦労して割り開いたかぶとが残っています。
これを潮汁とかぶと焼きにしていきます。
アラとかぶとに塩と酒をふりかける
臭みを取るため、アラとかぶとに塩と酒をふりかけ、20~30分ほどおきます。
暇なんでサントリーホワイトウイスキーでハイボールとか飲んでます。
アラを焼いて臭みを取る
潮汁の具になるアラは、グリルで強火で焼いて更に臭みを取り、香ばしさを出します。
背骨はそのままだと鍋に入らなかったので適当な大きさに切りました。
鍋には昆布を敷いてしばらく置いておきます。
飲みながら作ってたんで背骨の焼き上がり写真を取るのを忘れましたが、こんな感じでカリッとさせます。
どうせ鍋で煮るので、火の通りは気にせず、強火で表面をこんがりさせましょう。
昆布をしいた鍋にアラと適当な具を入れて煮れば潮汁の完成
煮立つ直前まで鍋を温めて昆布のダシが出たら、アラと適当な具を入れてしばらくクツクツとさせれば潮汁の完成です。
アラの塩気が出ているので、味をみて必要であれば塩や醤油などで適当に味を整えてください。
昆布のダシとスズキの濃密なダシが豆腐にしみてめちゃくちゃ美味しいです。
適当に焼いてかぶと焼きの完成
かぶと焼きは内側(皮目ではない方)から、中火くらいでグリルで焼きます。
焼き色がついたら皮目にして、同様に中火で焼いてください。
皮目は「ちょっと焦がしてやろう」くらいの気持ちで火をいれると見た目が美味しそうになります。
火が強かったのか、途中で「ボンッ!」とかいう音がしたと思ったら目玉が飛び出てました。
グロい。
しかし、カマやかぶとの頬肉は脂が乗っていて、淡白な刺身の味からは想像できないほどジューシーでした。
やばあい。
美味しい。
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丸々1匹の魚を捌くのは楽しいしお得!
どうですか。
刺身、潮汁、かぶと焼き。
これだけのライナップが398円ですよ。
信じられない。
ちょうお得。
まあ今回はさすがに、スズキが丸々1匹398円ってのは安すぎでしたけど。
しかし1匹丸々の魚を買えば、刺身はもちろん、半身を焼き魚にしたり、アラとご飯を炊いて炊き込みご飯にしたりと一気にパーティー感がアガります。
例えばある程度の大きさの鯛が丸々1匹1000円だったとしても、刺身だけで余裕でモトがとれますからね。
スーパーで売ってる刺身のお造りって多分、半身のさらに半分くらいの量ですよ。
てことは1000円の鯛で言えば250円以下で食べれるわけですよ。
500円分(半身)をお造りにして、もう500円分(半身)を焼き魚にして、もはや無料と言えるアラで潮汁、かぶと焼き……。
ちょう豪華じゃないですか。
魚を捌けば経験値が上がる
「魚を捌いたことがない」
という人にとっては、魚を捌くのはハードルが高めに感じるかもしれません。
しかし今は大インターネット時代。
少し検索すれば魚の捌き方なんて文字から動画からいくらでも出てくるわけです。
僕が書いたようなこんな訳のわからない素人の捌き方ではなく、プロの捌き方がたくさん出てくるわけです。
これはもう、魚を裁かない手はないですよ。
魚の捌き方を覚えれば、自分でコスパ最高の刺身を生成できるわけですよ。
やればやるほど経験値が上がり、上手に捌くことができるようになります。
しかも魚が捌けるようになると、魚コーナーで謎の無双感が出ます。
「おうおう、かかってきやがれ。片っ端から捌いてやるぞ!」
というチンピラみたいな気分になれます。
「真・魚類無双Ⅳ」みたいな話なわけです。
ということで、みんなで魚を捌いて楽しく美味しい晩御飯を作ろう! というお話でした。
ちなみに今回の記事を書くに当たり、写真を取りながらスマホで撮影していたらスマホがすっげえ魚臭くなりました。