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半年ぶりの美容院でもしにたくなった話

この間、まじでひっさびさに美容院に行って髪を切ってもらったんですよ。

前回切ってもらったのが去年の12月のはじめだったんで、約半年ぶりですよ、半年ぶり。
その時もそもそもそんなに短くしてもらってなかったもんで、もうほんと髪の毛がハンパなく伸び散らかしててですね、普通に肩にかかるくらいの長さになってたんですよね。
ツーブロックにもしてもらってたんですけど、もう伸び切ってて刈り取り前の田んぼの畦道みたいになってるんですよ。頭からおもむろにカエルが出てきてもおかしくないみたいな感じで、まじで何がなんだかわけがわからない状況になってた。
この頭でハローワークに行ってたんですけど「どうせ就職する気ないんだろ」と思われてたと思う。絶対「失業手当満期でもらう気しかねえだろ」と思われてた。

そんなわけでもういよいよ限界だなと。髪の毛の他にも色々限界なことがたくさんある人生なんですけど、まあとりあえず髪の毛が限界だなと。いよいよ切ってもらうしかないなということで、半年ぶりに美容院に行く決心をしたんです。

決心をしたのはいいんですけど、僕ほら、長野に引っ越したじゃないですか。昨年末に神奈川から長野入りしたじゃないですか。今までだったらかれこれ15年くらい通ってる東京の美容院に行けばいいだけだったんですけど、流石に髪を切るためだけに東京に行くとかわけがわからないじゃないですか。フットワークの軽すぎる吉幾三みたいになってるじゃないですか。
なのでまず美容院を選ぶところから始めなきゃいけないわけなんですけど、これがまためちゃくちゃ面倒くさい。面倒くさいっていうかよくわからないんですよね。
ほんとちょっと聞きたいんですけど、皆さん美容院ってどうやって選んでます?
価格とか立地とかお店の雰囲気とか色々あると思うんですけど、ぶっちゃけマジでよくわかんないじゃないですか。
価格が高けりゃ信用できるってもんでもないし、駅前とかの立地が良い美容院のほうが上手いってわけでもない。ホットペッパービューティとかでお店の雰囲気を探ったところで実際行ってみないとよくわからないし、Googleマップのクチコミなんて見だしたらほんともう沼ですよ、沼。星1つのコメントとか地獄じゃないですか。客とレスバしてる店長とかいるじゃないですか。もう選び方の基準がわからない。何を信じたらいいのか全然わからない。ほんともうこの世は腐敗している。信じられるものはなにひとつ無い。How do I live on such a fieldって言うしかない。
関係ないけど「field」って畑って意味もあるんですね。マジで長野じゃん。この畑でどうやって生きていけばいいのって話なんですよ。この畑の長野でどうやって生きていけばいいのって言ってんの。僕を代弁してくれてるの。やっぱ鬼束いいこと言うわ。
だからほんとね、美容院なんて運だと思うんですよ。当たりの美容院に行けるか行けないかなんてのは運だと思うんです。完全に美容院ガチャだと思うんですよ。

ただまあガチャとはいえなるべく失敗したくないじゃないですか。
カットとパーマで1万円くらいするわけで、1万円って言ったら大金じゃないですか。無職の1万円っていったら臓器売らないと手に入らないくらいなもんじゃないですか。腎臓2個でトントンくらいなもんじゃないですか。
そんなわけで少しでもSSRを引く確率を上げるためにですね、chatGPTにきいてみたんですよ。長野でchatGPTって使えるのか不安だったんですけど、意外と普通に使えてびっくりしました。
てことで、Googleマップの口コミ評価が高く、かつ男性利用客の多い美容院ってのをピックアップしてもらいました。

①料金が高いプライベートサロン。ホットペッパービューティにアップされてるモデルの全員がヘアカラーが水色とかの攻めた感じ。DIR EN GREYとか好きそうな人しか写ってない。

②クチコミ数最多の駅チカ美容院。安定感ありそう。

③メンズに特化した美容院。スタイリスト3人の小規模な感じ。

うーーーん。
まず①は除外なんですよね。なんか平均利用価格3万とか言ってるし、利用客の年齢層も10~20代らしいし。僕もDIR EN GREYは嫌いじゃないんですけどおっさんが行くには場違いすぎる。ていうかなんだよプライベートサロンて。なんか入ったら普通に臓器取られそうだわ。もしくは「あなた『施術』って拷問、知ってるわよね?」とか言われそうだわ。恐ろしすぎる。

②はなんか繁盛してるぶん忙しそうな感じで、僕なんかが行くと「このクソ忙しい時におっさんが来てんじゃねえよ。調子のんなカス」とか思われそうで怖い。唾とかかけられそう。それはそれでご褒美だけど怖い。

となるともう③になってくるんですよね。
客の年齢層も20~40代と幅広い感じですし、メンズに特化してるってのも良い。小規模な店ならめちゃくちゃ忙しいってこともないだろうし、メンズ特化を謳っているんだから少なくともおっさんが入店しても即座に唾かけられるとかなさそう。それはそれでご褒美だけど。

まあどうせガチャなわけだし、とりあえず引いてみるしかないんで③に行くことに決めて予約を実行。

そんで当日店舗に向かったんですけど、まあ予想通りの小さめの美容院でした。
スタイリスト3名に対して席数も3席。まあ3人しかいないんだから4席も5席もあったって仕方ねえだろってことですよね。すごく合理的。ていうかこれってプライベートサロンってやつじゃないの? いや、プライベートサロンの定義がよくわからないし意味もわからないけど、これってプライベートサロンってやつじゃないの? ねえ、プライベートサロンってやつじゃないの? よくわからないけど。

そんなことを考えていたら腕に墨の入ったトー横キッズみたいな、ストローでストゼロ飲んでそうなギャルが案内してくれました。怖い。よろしくお願いします。

そんで席に着いたら顧客情報シートみたいなやつ渡されて「ご記入お願いします」って言われたんで書き始めたんですけど、まあやっぱりというか「職業欄」っていうのがあるんですよ。「当然働いてるよな? 何の仕事してるんだ?」っていう、この情報を得て君たちは何に使うんだっていうような、明らかに髪を切るのに必要ないだろっていう欄があるんですよ。
まあね、こんなもん自己申告なわけですから、お店からしたら僕が何の仕事をしているかなんて僕が言わなきゃわかるわけないんですよね。前の職場で同僚と話しているとき、同僚が犬を飼っているという話になり「何の犬種っすか?」ってきいたら「えへへ、何だと思う?」って言ってきたくらいわかるわけない。他人の家で飼ってる犬種なんてノーヒントで分かるわけねえだろ。それならまだ僕の職種の方が当てられる確率あるわ。こんな虚ろな目で落ち武者みたいな頭したやつが平日の昼間に髪切りに来たら「あ、こいつ無職かな」ってなるわ。ヒントが散りばめられてるわ。まあ無職って職種じゃないんですけどね。
そんなわけで自己申告なわけですから、適当に「会社員」とか書いておけばいいんじゃねえのってことにもなるんですけど、美容院てほら、めちゃくちゃ仕事の話するじゃないですか。「今日はお休みですか?」から始まって「仕事いそがしいスか?」みたいなクソどうでもいい話をしがちじゃないですか。まあ会社員のテイで適当に話を合わせてもいいんですけど、それもなんかダルい。かといってその段階になってから自分の口から「ギヒィ・・・実はむ、むむ無職なんでぃスぅ・・・グヒヒィ」とか言うのもそれはそれでキツイじゃないですか。言った瞬間美容師さんが「ひぃっ!」ってハサミを落としてバックヤードに逃げていきかねないじゃないですか。そんで店長が出てきて「帰ってくれ!」って言いかねないじゃないですか。
だからもうここは事前申告しておくべきだろうと。威風堂々と「無職」と書いておくべきだろうと。
ええ、書いてやりましたわ。正直に「無職」って書いてやりましたわ。
これで仕事について触れられることはないだろうし、触れてきたとしたらお前の気が触れてるとしか思えない。店員と客の関係性で客の無職をイジって面白い話にできるってんならお前はすぐにハサミを捨ててタレントになるべきだ。

そんな感じで書いた情報シートを回収され、ストローストゼロギャルと施術前の問診へ。
ここはもう慣れたもんでね、「こんな感じでお願いします」と事前にキッチリ用意してきた髪型の画像を提示。したらギャルは「なるほどー、わかりましたー」みたいな、すごいライトな感じでですね「ツーブロックにしちゃっていいすか?」「ツーブロックの長さどれくらいにします? 3ミリでいいすか?」くらいのやりとりだけで施術開始になったんですよ。
いや理解できたなら別にいいんですけど、なんかこう、色々聞かなくていいのかなと。
一応こっちは画像の髪型にしてくれればそれでいいんですけど、「サイドの長さこれくらいで、後ろはこんな感じで」とか確認しなくていいのかなと。いや理解できたならいいんですけどね。こっちとしてはもうあなたを信用するしかないわけで、これで「サイドの長さをこれくらいで、後ろはこんな感じで」とか僕の方から言うのもなんか違うというか、「本当に分かってる?」っていう確認みたいになって失礼じゃないですか。向こうからしたら「は? だから画像のとおりなんだろ? 分かってるよカス」って感じじゃないですか。だからまあお任せするしかないんですけど、でもほんとに画像をチョロっと見ただけだよ? いいの? いや、あなたがいいならいいんですけどね。問診の比重ツーブロックに寄り過ぎてない?
そんな感じですげーサラッとしてるなーと思いつつ施術されてたんですけど、あのね、施術中マジで一言も喋らなかったんですよ。仕事の話どころか雑談もゼロ。施術の内容とか髪の毛とかに関する話もゼロ。完膚なきまでに無言。
まあストローでストゼロ飲んでそうなギャルとおっさんが喋る話題なんてそれこそストロングにゼロなわけですし、こっちとしても話す内容もないので逆にありがたい。僕の他に男性と女性の客が居て満席状態だったんですけど、その人達も雑談することなく粛々と施術されてました。
これアレなんかな、メンズ特化だから「男性って美容院での雑談って好まない人が多いよね」ってことで美容師からの世間話がゼロなんかな。良い。良いんだけど、ここまで完膚なきまでに雑談しないんだったら職業欄にアホ丸出しで「無職」とか書かなきゃよかった。しにたい。
と思ってたら途中で入れ替わって入ってきたお客さんとは、常連なのかわからないけどめちゃくちゃ世間話してました。めちゃくちゃ居酒屋の話してましたわ。駅前に海鮮が美味い居酒屋があるらしいですわ。行きたい。いやそうじゃなくて、なんなの、ここの美容師みんな人見知りなの? 10回以上通わないと喋らないみたいなルールがあるの? 情報シートに「雑談を好む・好まない」みたいな項目作ってくれたらいいのに。職業みたいなどうでもいい項目じゃなくてそっちのほうがよっぽど重要じゃない?

そんなことを考えつつ、こちらは最高に気まずい会食みたいなノリで完全無欠に無言で施術され続けました。あ、そういえば会話したわ。「じゃ、パーマしますね」「はい」っていう会話したわ。それだけだわ。いや、ありがたいんですけどね。こっちもできるなら話をしたくないわけだし。

そんなわけでめでたく終始無言の施術が終わったんですけど、結果、北朝鮮の最高指導者みたいな髪型になってました。
いやいや、指定した髪型とだいぶ違うやん。
まあね、カットが終わった段階で「いやこれだいぶ短くねえか?」って不安はあったんです。不安はあったんですけど切られてしまったものはしょうがないし、もしかしたらここからなんとかなるのかなっていう一抹の期待を持って施術されていたんですわ。この人はここから入れる保険を紹介してくれるんじゃないかなって。
だって髪型についてほんとツーブロックに関してしか聞いてないのよ? じゃあ大丈夫なのかなって思っちゃいますやん。「あーしに任せておきなよ!」みたいな、オタクに優しいギャルみたいな度量でもって画像通りにやってくれるのかなって思いますやん。まさか黒電話になるとは思いませんやん。
これはアレだったのか、こっちから細かく指定していかないといけなかったのか。話しかけられなくて快適だなあと思っていてはダメだったのか。
でもさあ、提示した画像見て「あーはいはい、余裕っすね」みたいな態度されたらさあ、こっちから何も言えなくなるじゃない? わかってくれたんだってなるじゃない? いや、それが良くなかったね。こんな小太りで落ち武者の無職の中年のことを分かってくれるギャルなんて存在するはずがないもんね。オタクに優しいギャルはいてもキモおぢに優しいギャルなんているはずがないもんね。いたとしたらそれは頂き女子だもんね。

いやでも、さすがにもう少しヒアリングしてくれても良かったんじゃないの。
これはアレじゃないの。美容院ガチャ失敗と言って過言ではないやつなんじゃないの。

と、ここでふと、神奈川にいた頃に通っていた美容院での出来事を思い出したんです。
その時僕は店長に施術してもらっていたんですけど、その最中に90年代のアキバ系みたいな30代くらいの男性客が「予約してないんスけどいいすか」とか言いながら入ってきて、店長に「すいません、ここ紹介性のサロンなんですよ」って断られてたんですよ。
えーそうなの? 僕がここに初めて来たときは紹介でもなんでもなく普通に予約して入ったんだけど。最近システム変わったんかな。と思ってきいてみたら「いや、実は・・・お客様に話すことじゃなくて恐縮なんですけど、今の方はちょっとウチの店にそぐわないと言うか・・・。他のお客様の目もあるので、申し訳ないんですけどお断りさせていただいたんです」と。
あぁ~なるほどねと。まあわからんでもないですよねと。
美容院って基本オシャレをウリにしてるわけで、そこに予約をするという基本常識すらわきまえないどう好意的に見てもオシャレではない中年のアキバ系が来たら、リスクヘッジとしてお断りするのもまあわからんでもない。
でも、僕だって1歩間違っていたらこのアキバ系の扱いになっていたかもしれないんですよね。僕は初回時に予約をしたから入れたというだけで、もし予約無しで突撃していたら断られていたかもしれない。僕が退店したあとめちゃくちゃファブリーズ撒かれていたかもしれない。いや、これは今もされているかもしれない。スタッフ全員から「店長、わたし、あのたくろうってやつがキモすぎて無理で」っていう声が上がっていて、いつのまにか不自然に予約が取れなくなっているかもしれない。
うん、僕も気をつけよう。何に気をつければいいのかわからないけど、チェックのネルシャツはやめておこう。
そう固く決意したエピソードがあったんです。

そう、もしかしたら今回はそれだったんじゃないかと。
向こうからしたら、金輪際来てほしくないからあえての最高指導者カットになったんじゃないのかと。
若者が集うオシャレなサロンに水死体みたいな小太りのおっさんが来たもんで「うおやべえやつ来た。ちゃんと予約されちゃったから一旦受け入れるしかないし来ちゃったもんはしょうがねえか・・・。せや、黒電話カットにして出禁にしたろ」という”対応”をされたのかもしれない。
頑固一徹な店主がやってるラーメン屋ばりに無言を貫いていたのも、下手にしゃべることで美容師の個人情報が漏れてしまうという可能性を排除したからかもしれないわけですよ。
そりゃそうよな。
向こうからしたら水死した落ち武者の怨霊みたいなナリで、しかも無職のおっさんとか恐怖でしかない。一歩間違ったら無敵の人みたいなムーブされるかもしれないもんな。自宅まで尾行してくるかもしれないもんな。そりゃ恐ろしくてしょうがない。出禁になってもしょうがない。

調子に乗って「たはー、美容院ガチャ失敗したわー」とか言ってたけど、向こうからしたら「うわヤバ、客ガチャ失敗したわー」って思っていたと。そういうことだったのかもしれない。なるほどなるほど。それならわかるわ。僕が美容院側でもワンチャンそうするかもしれないわ。なるほどなー。

本当にすみませんでした。

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日記陰キャ

Posted by たくろう