陰キャが美容院で久しぶりに指名をした話
こんにちは、たくろうです。
陰キャの同士たちよ、美容院に行けてますか?
行けてませんか?
「美容院に行きたいけど行く勇気がでない!」
なんて人がいたら、以下の記事を見て、気楽に美容院に挑戦してみてね!
なんて冒頭からコマーシャルぶっこんでしまったんですけど、ちょっと聞いてくださいよ。
僕ももともと美容院怖いの陰キャでして、まあ今はちょっと苦手な食べ物をたべなきゃいけないときくらいの嫌さくらいに収まっているんですけど、でもまあ基本的には美容院は怖い空間なんですよ。
昔は美容師さんの指名なんてもっての他で、僕みたいなキモメガネに指名なんかされたらその子泣き出しちゃうんじゃないか。
「たくろうさんの指名入りました」なんて言われたら「何で!? なんで指名なんてしてくるの!? やだやだ!? キモい! 私帰ります!」とかって、美容院内が騒然となるんじゃないか。そんな風に考えていました。
だから予約の電話のなんてただただ粛々と「予約オナシャス。1時間後イイスカ。(指名は)ナイデス。たくろうデス。オナシャーシツレーシャー」という呪文を唱えるだけ。
そして気合を入れて、美容院で美容師とのヒリつくやりとりをこなす。ただそれだけだったんです。
まあ、さすがに今はその考え方のほうが気持ち悪いと思って、指名くらい普通にできますけどね。やぶさかじゃないですけどね。
そんでですね、今日久々に美容師さんを指名しようと思ったんです。
もうかれこれ2~3年ぶり。「いやー指名なんて昔にちょっとやっただけだからなー。出来るかなー」とか言いながら腕を回しつつ指名をするために美容院に電話を入れたんです。
陰キャでも昔は美容師さんを指名していた
今日の話をする前に、少しだけ昔の話をさせてください。
以前は「この人上手いな」って感じた美容師さんがいらしたんで、その人を指名させて頂いていたんです。「ブヒヒィ。会いたかったヨォ」とか言いながら指名していたんです。いやそこは嘘です。普通に指名してました。普通にっていうか、なんならいつもより紳士的に振舞って指名していました。町娘を舞踏会に誘う貴族くらいの紳士さで指名していました。
しかし、僕が指名しだしてすぐくらいにこの美容師さんが辞めちゃったんですよ。
アレッつって。
わりと僕はモノグサなので、月イチで美容院に行くなんて事はほぼ無いんですね。
大体2~3ヶ月に1回、「もう限界だよ!」ってレベルにならないと美容院に行かない。
「お前んとこの樹が枝伸ばしてこっちのベランダんとこまできてるんだよ! なんとかしろよ!」くらいの、草木でいうところの近隣住民から苦情が来るレベルにまで放置することが多々あるんです。
だもんで、指名した指名したとは言っても、実質指名したのなんて2回くらい。
指名2回目で髪を切ってもらった後、「実は今月でお店を辞めることになりまして……」なんて言われたんです。
僕も指名という行為自体をその時に始めて使ったもんで、「あーそうなんですねー」くらいだったんですよ。
いわゆる指名バージンを捧げた人だったんですけど、バージンだったがゆえになんていうか、よくわからなかったんです。
初めてだったから無我夢中で、気づいたら終わってた。なんてよく言うじゃない? これ何の話?
まあ、そんなもんなのねーなんて、深く考えずにまた指名しないスタイル「フリーの人」に戻ったんです。
指名をしない陰キャフリーランスとして美容院に通っていた
うん、ごめん。フリーランスって言いたかっただけ。使ってみたかったの。
まあ、そんなわけで指名バージンを無事に散らし、僕の体の上を通り過ぎていった指名美容師を見送りつつまた無指名スタイルに戻っていったんですね。
皆さんはどうなのかわかりませんが、僕がなかなか指名をしない理由としては「1度指名してしまうと永遠にその人を指名しないといけない」ということになるからなんです。
1度この人でって指名して、何回か髪を切ってもらった結果「うーん、なんかやっぱり合わないかも……」とか思ってしまう可能性があるじゃないですか。
付き合う前は優しかったけど、付き合ったらすごいパチンカスのDV男でアル中だったなんてこともあるわけじゃないですか。
まあそこまで酷い物件だったらお前付き合う前にちゃんと見抜いとけよ。せめてアル中かどうかくらいはわかるだろうがよ。とかは思わなくもないんですが、でもやっぱり実際付き合ってみないとわからないことってあるわけで。
美容師さんも同じで、何回か指名してみたらなんかやたら慣れ慣れしく話し掛けてくるとか、カットがめっちゃ上手いと思ってたけどあれマグレだったとかありえる話じゃないですか。
何回かその人に担当してもらわないとわからないことって絶対あると思うんです。
そんな中で1回担当してもらって悪くなかったってだけで気軽に指名しちゃって、「やっぱり思ってたのと違ったんやけど」ってなっても今度別の美容師さんを指名とか、フリーに戻るのとかなんかキツクないっすか。
だってその人も間違いなく店内にいるわけで、「あ、こいつ指名解除しやがった」って間違いなく思われるわけじゃないですか。めっちゃくちゃ気まずいじゃないっすか。
指名すればその人の今月、翌月くらいの休みの予定が書いてる紙みたいのはもらえますからその人が休みの日に行くようにすればいいんですけど、それが持つのも2ヶ月間だけじゃないですか。翌々月の休みがわからないので、2ヶ月くらい経過しちゃうとピンポイントで指名解除した人がいない日がわからなくなるわけですよ。そうなるとその指名解除した人の休み予定の紙を貰うために3ヶ月に1度はその人を指名して、また休みを狙って予約をしてってああああああめんどくさああああああいいいい!!
そんなわけで気軽に指名することができず、多くの無指名美容師たちが僕の体の上を通り過ぎていきました。まあ正確には頭の上かな! ガハハ! はい、すみません。
まあ、そんな日々を2~3年過ごしていたわけですよ。
指名バージンを散らして数年、変わらず陰キャだけど指名を捧げようと思えた
そして時は現代に、冒頭の指名をするくだりに戻るわけです。
いやーすいませんね、長々と話しちゃって。ついてきてる? あれ? 記事滞在時間2秒とかになってるけど大丈夫? ちゃんと見てくれた?
そんなわけで、気軽に指名しない鉄壁の守りを誇る僕なんですが、今回指名しても良いかなって思える人ができたんですよ。
あれは数年前、僕がバージンを捧げた美容師さんがいなくなってすぐくらいかな。多分その子新卒で入ってきたんですよね。
なんかめちゃくちゃフレッシュで、エゲツないくらいサワヤカな子だったんですよ。透明感がハンパなかった。沖縄の海かその子かってくらい。シークワァーサーかその子かってくらい瑞々しかった。
僕はわりと個性的な柄のTシャツを集めるのが好きで、変な柄とか着てるんですけど、その子に当たるといつも「Tシャツかわいいっすね!」とか言ってくれるの。
そりゃなるでしょ。ブヒヒィありがとうございますゥってなるでしょ。
他にも接客態度が天使かってくらい、福音みたいな声で接してくるし、頭皮とか髪についても細やかに気にかけてくれるんですよね。
カットの技術についてはまあ、正直何がどうってことはよくわからなかったんですけどまあ、あれかな、普通。うん、カットは普通。
でもほんと、接客が神。扱うのが髪だけにって、すいません。1つの記事で2回もくだらないこと言おうとしてすみません。
もう第一印象抜群に良かったんですけど、やっぱり僕も陰キャなんでね、そうそう人間を簡単に信用しないんですよ。そうそう簡単に指名なんてしない。
だって指名しちゃったらもうずっと添い遂げなきゃいけなくなるから。そういうことはしっかり考えて決めなきゃね。
それで2~3年の月日が過ぎていったわけですよ。
その間ずっと僕はフリーの人だったわけですけど、実はわりかしその子に当たるかなーとか楽しみにしてたんです。楽しみにしてるくらいなら指名すりゃいいじゃんって話なんですけど、僕はこれを「美容師ガチャ」っていうわりとゲスい名称で呼んでこれはこれで楽しんでいたんです。
毎回この美容師ガチャでSSRのあの子に当たるかどうかを楽しみに美容院に行っていたわけ。まあSSRって程レアでもなく、わりかしコンスタントに当たってましたけど。
でももう良いかなと。
美容師ガチャもある程度回してきたし、もうその子を指名しようと。
もう結構な長い期間この子に当たったり当たらなかったりして色々様子も見てきたし、その間もずっと天使だったし、なんならラッパ持ってるんじゃねえかってくらいだったし、もう指名しとこうと。
指名すればその子にインセンティブも入るし。そのインセンティブでもっとデカイラッパ買って神格が上がってガブリエルくらいになるかもしれないし。インセンティブでSSRからSSSRとかに進化するかもしれないし。よし、指名しよう。
そう思って満を持して予約電話をして、満を持してその子を指名したらですね
「あっ、もうしわけありません。小林は先月で退職致しまして……」
陰キャの指名には魔力が宿っているのかもしれない
ほんともうね、びっくりですよ。
なんなん、僕が指名する美容師はみんな辞めるのか。
僕が指名するから辞めるのか。辞めるから僕が指名するのか。僕は死神か何かか。死者の指って呼ばれるキノコがあるけど関係あるのか。このキノコ、和名はマメザヤタケっていうらしいです。どうでもいいわ。
これでまたしばらくフリーの人として美容院に通いつめることになりそうです。
今日担当してくれた人も新しい人で感じ良い方だったんですけど、まだ指名するわけにはいかない。
1度指名してしまうともう逃れられないから。また2年くらい様子を見なければならないわけです。
そしてワンチャン、「よし、君に決めた!」って指名した瞬間にまた退職するかもしれない。逃げちゃうかもしれない。どうなってんだこのモンスターボール、全然捕まえられねぇじゃねえか。
皆様におかれましても、指名のタイミングは吟味しつつ、僕のように魔の指名とならないよう早めの指名をオススメ致します。
陰キャの皆様は指名に躊躇してしまうかもしれませんので、美容院で指名する際の心構えについては以下の記事で紹介いたしております。
よろしければ是非ペロッと見ていただいて、より良い美容院ライフを送っていただきたく存じます。