酒飲みは料理をしよう:九条ネギのサラダ
こんにちは、たくろうです。
僕は夜勤以外、毎日酒を飲む日々を過ごしています。
家でももちろん晩酌しますし、たまに外で飲んだりもします。
家で晩酌するときはツマミ=夕食を自炊しているわけなんですが、やはり酒飲みは料理をしたほうが日々の酒を楽しく飲めるなあと思ったわけです。
九条ネギが圧倒的な破格で売られていた
先日、いつも足繁く通っているスーパーで九条ネギが破格の安さで売っていたんです。
九条ネギと言えば京野菜のひとつ。
京都の伝統的な野菜でして、肉質は柔らかく、甘みが強いネギです。
僕が認識している価格帯としては1パック128~158円程度。
もちろんブルジョワスーパーでは200円台で取引されることも珍しく有りません。
手が出ないというほどではないにしろ、日々の生活の中でおいそれと気軽に手を出すには少し勇気がいる価格となっています。
ええ、僕は介護士なもので、へへ……みなさんとは金銭の感覚がね……チョイとばかし厳しくなっているんですわ……。
とまあ自虐は置いといてですね、その完膚無きまでの高級食材、上級国民にのみ許されたブルジョワの権化である九条ネギがですね、驚くなかれ、98円で売られていたんです。
そりゃあ飛びつきますよ。
ルパンダイブもいとわないほどに飛びつきますよ。
もう驚きのあまり、2度見した上で何故かキョロキョロと当たりを見回し、再度価格が間違いでないことを確認し。
そして手を震わせながら九条ネギを掴んでみるわけです。
やばい。
上級食材である九条ネギが、こんな価格で売られていていいのか。
ついに仕入れ担当の気が狂ったか。
しかし何がどうであろうと目の前の僥倖を享受すべきだ。
そんなことを考えつつ、ガサリガサリと2パックを買い物かごへ入れたわけです。
九条ネギとの出会いは、桜新町の居酒屋「巌廻」
何故僕がここまで九条ネギで発情するのか。
その理由は数年前の飲み会に遡ります。
その飲み会の会場は「巌廻」という鮮魚が美味しいお店。
ここはチョイと高級な雰囲気ただよう居酒屋でして(僕は貧乏人なので金銭感覚が狂っていて、ドリンクが500円を超えると震えます)、僕みたいな人間は気楽に入店ができないお店。
しかし、数人で誘い合わせて飲み放題を付けてコースをお願いすると、かなりリーズナブルに美味しいお酒と料理が楽しめるんです。
そんなわけでその日も適当な理由を付けて職場の人達と飲み会を開催することに。
こちとら飲み放題コースですから、安心感がハンパじゃない。
知ってる? 飲み放題って何杯飲もうが定額なんだよ?
どれだけ飲もうが2500円を超えることがないの。
やばくない?
この制度を発明した人にノーベル賞をあげたい。
ノーベル賞(たくろうVer)を差し上げたい。
そんなわけで安心しきって、ドンドコと運ばれてくる酒をドボドボと胃に流し込み、ブリブリと運ばれてくる料理に舌鼓を打っていたわけ。
YOSIKIか真矢かってレベルで舌鼓ドラミングしてたわけ。
そんな中で、割と序盤に登場したのが「九条ネギのサラダ」だったんです。
「えー、ネギのサラダ? 辛そうじゃない?」
とか思ったのも束の間。
なにこれ。
めちゃくちゃ旨い。
シャキシャキと小気味よい食感とともに口の中にジューシーな甘みが広がり、アクセント的にフンと香るネギの辛さ。
九条ネギという食べ物自体、その時初めて口にしたんですが
「こんなに美味いネギが存在していたのか!」
と衝撃を受けたものです。
もちろん刺身などの鮮魚も美味しかったしお酒も美味しかったんですが、もはや全てが九条ネギのインパクトに負けていました。
やっぱりこう、予想していない角度からの衝撃というものは心に残りますね。
それ以来、九条ネギが安く売られているのを見るたび、あのときの感動が呼び覚まされて
「九条ネギのサラダを作らなきゃ!!」
という謎の使命感に迫られるのです。
九条ネギのサラダは超カンタンに作れる
そんなわけで九条ネギのサラダを作ったわけなんですけど、まあサラダなんでね、ぶっちゃけ作り方もへったくれもないんです。
これが
こうなって
こう!
という話なんです。
材料としては
- 九条ネギ1袋
- ちくわ3本
- 油揚げ3枚
- 海苔1枚
油揚げはグリルでこんがりさせて、あとは適当に刻んで盛り付けるだけ。
今回はちくわとか油揚げとか色々入れていますが、これは基本的に好きな具材をトッピングしてOKです。
なんなら焼いた鶏もも肉とかズドンと乗っけても良いかと。
ネギだけでは「出汁要素」というか「旨味要素」が足りないので、他の具材で補うというイメージですね。
具材はまあ何でもいいんです。
重要なのはドレッシングです。
ぶっちゃけ巌廻で食べたサラダの味はもはや完膚なきまでに忘却の彼方へ行ってしまって、もはや全く覚えていません。
なので、好みに合わせて適当に作ります。
今回は
- ゴマ油
- ウェイパー
- 酒
- 炒りゴマ
- レモン汁
を適当に混ぜてみました。
「九条ネギは和の食べ物だから和風にしよう!」
とか考えてゴマ油メインにしたんですが、ウェイパーで完全に中華に持っていかれてますね。
いやまあ、美味しかったんで全然OKなんですけど。
九条ネギのシャキシャキ感と甘さ、サクサクした油揚げと、ドレッシングを吸って少ししっとりした油揚げ。
もっちりしたちくわに海苔の出汁感と香り。
ゴマ油と炒りゴマの香り。
それらが渾然一体となって酒が進むことこの上ない恐ろしいサラダが生成されました。
酒飲みは料理をするべき
やはりね、酒飲みは料理をするとより深く酒を楽しめると思うんです。
居酒屋に行っても
「これはどうやって作っているんだろう」
「家で作れるものだろうか」
「この味はこうやって作っているのかな」
と、料理の味わい方が変わります。
変わることが良いことだとは言いませんが、味を意識して食べることで、より深く料理を知ることができると思うんです。
「これは家で作れそう。今度作ってみよう」
となれば、またひとつ、家飲みでの楽しみが増えますよね。
今回のように
「九条ネギが安い! やばい! 九条ネギのサラダ作らなきゃ!」
となり、自宅でめちゃくちゃ美味い九条ネギのサラダが作れるようになるわけです。
結果、酒がグイグイとすすむわけです。
料理をしながら飲む酒がマジで美味い
アレですよね、料理しながら飲む酒って、なんでかわからないんですけど異常に美味いんですよね。
料理という作業自体がツマミになるというか、空きっ腹に酒を流し込むのでより美味く感じるというか。
出来上がったものを食べながら飲むより、作っている時に飲む酒の方が美味い気がします。
「酒飲みだけど料理はしない」
という方も、今回のようなカンタンな料理から始めてみてください。
是非酒を飲みながら作ってみてください。
きっと新たな境地が開かれます。