上山徹郎の電人ファウストがやっぱり面白くて完結して欲しい話

こんにちは、たくろうです。

突然ですが皆さん、上山徹郎という漫画家をご存知でしょうか。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
上山 徹郎(うえやま てつろう、1973年2月15日- )は、日本の漫画家。埼玉県出身。同じく漫画家の上山道郎は実兄である。

機動剣士ガンボーグVZという作品がデビュー作品なんですが、僕は小学生当時コロコロコミックで連載していた「電人ファウスト」という漫画で彼を知りました。

電人ファウストは僥光寺瑠詩葉(ぎょうこうじ-るしは)というエゲツない名前の少女を追う謎の9体のロボットと、彼女を守るために作られたロボット「ファウスト」との戦いを描いた作品です。

イカしたデザインのロボットと迫力のある戦闘シーンに一気にファンになり、コミックスを買いあさりました。
まあ、買いあさりましたって言っても2巻で打ち切りになったんですけど。

でもですね、打ち切りになるような話じゃないんですよ。
そんでもって、打ち切りになるような画力の漫画家じゃないんですよ。

唯一の彼のミスは連載する雑誌にコロコロコミックを選んだこと。
というか編集担当者も何故コロコロコミックで連載をさせたのかと。
明らかに小学生向けじゃない。いや、小学生の僕の心はわしづかみにしましたけど、「おぼっちゃまくん」とか「おれは男だくにおくん」とかと同じ誌面に載せるとか正気の沙汰じゃない。

僕のようなコアな小学生にとっては垂涎の漫画だったんですが、やはり普通の小学生には「へけけっ」とか言ってるギャグ漫画の方が受けがよかったんですね。

もしくはめちゃくちゃに遅筆らしいので、月間の締め切り守れなくてもうダメだ的に切られたんだろうか。

不遇の傑作漫画「電人ファウスト」

いや本当に面白いんですよ。
ネタバレしますけどいいよね。もう24年も前の漫画だもんね。

瑠詩葉の父親は人工知能学の第一人者で、自らの作ったロボット「エンジェル」に捕われています。
そのエンジェルの目的は瑠詩葉の肉体を使って人間になること。
瑠詩葉を捕らえるために瑠詩葉の父親が作ったロボットを掌握し、9体も派遣しているわけです。

瑠詩葉は多分小学生くらいの女の子なんですけど、この子を捕らえるためだけにゴッツイロボット9体も使うあたり、本気度が違います。
まあ、ファウストに邪魔されることになるんで結果オーライなんですけど。

そのファウストは鼻から上がヘルメットのような金属で覆われていて、口の部分だけ人間のようになっているんですが、これは恐らく映画「ロボコップ」をモデルにしているんでしょうね。
使命だけを全うしようとする瑠詩葉を追うロボットと違い、怒ったり笑ったりと感情のようなものがあります。
「俺はただのロボットだ」というファウストに瑠詩葉も「ファウストはただのロボットじゃないよ!」と返しています。

ここが伏線でして、ファウストはロボットは動けなくなるとされている電磁波の嵐の中でも駆動することができます。
最終話付近では墓地で墓参りをしている「一年前に飛行機事故で夫を亡くした」という女性に「見覚えが……いや、人違いだったか」と漏らしています。

話の中で明言はされていませんが、恐らくファウストの頭脳には人間の脳髄が使われていると思われます。
しかも「飛行機事故で亡くなった」人の。

これが明るみに出たら瑠詩葉のお父さんめちゃくちゃ叩かれますよね。炎上なんてレベルじゃない。飛行機もネットも炎上ってか! ガハハ! はい、すみません。

そして、敵である9体のロボットの中にも人間の脳髄が使われた個体がいます。
こいつのデザインもイカしてまして、人間の頭蓋骨がモチーフになっているんです。

このロボットは「自分はもと人間でロボットの筐体の中に脳髄が入っている」ということを自覚しています。
まあ、もし僕がなんらかの形で脳髄だけをロボットの体に移植されたとして、そのデザインが頭蓋骨だったら何の冗談だよってめっちゃ萎えますけどね。
デザイナーを問い詰めたい。ウケるとでも思ったのかと。小一時間問い詰めたい。

この辺が明るみになり、これからだ! っていうときに打ち切りですよ。
ファウストと瑠詩葉が、瑠詩葉の父が監禁されている別荘へバイクを走らせるシーンで打ち切りですよ。

今からでも電人ファウストの続きを書いてくれないか

だって、9体のロボットのうちファウストが完全に勝利して破壊したのは3体だけですよ。
しかも8体しか登場してないんですよ。
どうなってんのこれ。

しかもしかも、人間の脳髄が使われた頭蓋骨モチーフのロボット=ブリッツも、ファウストと同じ飛行機事故で亡くなった「とされて」いたらと考えると超おもしろくないですか。
ブリッツは脳髄が使われているだけあって、やたら人間くさいところがあるんですよ。
ファッションに気を使ったり、瑠詩葉に「俺も人間の体が欲しいなあ。この綺麗な黒い目をひとつだけでも分けてくれないか」とかいってみたり。

すげー話が広がるじゃないですか。
すげー話が広がるじゃないですか。
もう1回言いましょうか?

すげー

いや、すみませんでした。

いやでももー、残念でならない。

2000年と2017年で復刻版が2回出ているんですけど、もう10年くらいしたらで良いんで「完全版」みたいな感じで完結させてくれないかなあ。
なんか2017年版はスタンダード版とプレミアム版とかあって3,000円くらいして腰が抜けそうになったんですけど「完全版」が出たらそれくらい出してもいいなあ。

普通に中古でよければ2000年度の復刻版が数百円程度で出ているんで、気になった方は是非お手にとって読んでみてください。
きっと僕と同じような気持ちになるはず。

電人ファウスト (てんとう虫コミックススペシャル)

BY:amazon.co.jp

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日記

Posted by たくろう