本ブログはアフィリエイト等広告を含みます

愛を知らない自分勝手な僕がブログを書くということ

あの頃、僕にとってネット上で「書くということ」は「日記」のことでした。

初めてインターネットに触れたあの頃。
検索窓に「セーラーマーキュリー エロ」みたいな頭の悪い単語を打ち込むだけで洪水のようにセーラーマーキュリーのエロ画像が手に入ることに感動したり、2ちゃんねるでネットの恐ろしさや歪んだネットリテラシーを学んだりしているなか、「日記サイト」というものに出会いました。

当時はすでにブログというものが隆盛しており、「日記サイト」よりも「日記ブログ」の方が主流になっていましたが、まあそんな言葉の末尾なんかはあまり気にせず、とにかく「日記」というカテゴリで書かれている文章に感銘を受けたんです。

この「日記」というものはその名の通り「その日にあったことを記述する」というスタイルの文章なんですが、本当にただその日にあったことを書くわけじゃない。
いやもちろん、ただその日にあったことを書いている記事もありました。
「今日はマミと原宿でクレープ食べてショッピングした! 楽しかった! ズッ友だょ!」
みたいなことを書いている、「だから何?」という感想しかでてこない記事もありました。
そういうことじゃないんです。本当の日記書いてどうすんだってことなんです。
そうじゃなくて、「寝坊しがちな私がマミとの待ち合わせに遅れないために12時間前から新宿で飲んでみた」とか「原宿でインド人がやってるクレープ屋みつけたけど生地がナンだった件」とか「原宿でワンカップで迎え酒しながらショッピングしてたらマミと縁切られた」とか、そういう記事。
僕が感銘を受けたのはそういう「その日にあったことやその人の考え方を”面白おかしく”記述する」日記だったんです。

そして「僕も面白おかしい日記を書きたい!」と考え、日記サイトを始めました。
もう本当に日記サイト。ホームページ。ブログ主流の時代に、無料レンタルスペース借りて、WindowsのノートパッドにHTMLとCSSを手打ちしてサイトを構築して、FTPでアップロードして。

そんで僕なりに面白おかしく記事を書いていたんですけど、まあアクセスがね。すごいんですよ。「5」とかなんですよ。
まあね、始めたばかりのホームページを見に来る人なんていないわけじゃないですか。ブログで始めていたとしても、作ったばかりのブログにアクセスなんてくるわけない。
でも僕の場合5年くらいやってたんですけど、ずっと変わらず「5」でしたからね。
ずっと変わらない老舗の味みたいな、逆にもう安心感あるよねみたいな空気出てましたからね。うん、死にたかった。

まあね、今考えるとアクセスなんて来るわけなかったんです。
いや、「お前面白いな」「おっ、お前もやるじゃん」みたいな、河原で殴り合って分かり合うみたいな関係性を表明する「相互リンク」ってのが当時流行ってて、相互リンク繋がりで少しばかりアクセスが増えるってことはありましたけど、基本的に水モノ。
根本的にアクセスを増やすには「ブログ村」みたいなテキストサイトのリンクに入るとか、記事単体で検索上位に表示されるためのSEO対策とかそういったものをしなければならない。
でも僕の場合、「テキストサイトのリンクに入るなんて怖いよぉ……」とかいう持ち前の陰キャ気質を全開にしてリンクに入らなかったり、ブログでは当たり前にあるパーマリンクを設定してなくてめちゃくちゃ読みにくかったり、そもそもSEOという知識が皆無だったりしたわけで、そんな無営業のサイトが読まれるわけないんですよね。
たまに「湿った日陰の石を気まぐれにどけてみたらゲジゲジがいた!」みたいな感じで読まれることもありましたけど、まあゲジゲジなんで。また石を戻されて人目のない世界に戻るわけで。

そんな僕が2年前、一念発起してこのブログを始めたわけ。それはブログで金を稼げるらしいという話をきいたからです。
びっくりしましたよ。「え? ブログに広告を貼り付けて金を稼げるんですか?」ってなりましたよ。
金ってみんな大好きじゃないですか。金が嫌いって人ってどうせもう既にありあまる富を得ている人じゃないですか。僕って貧乏人だから、金がないから、余計に金って好きじゃないですか。
そりゃなりますよ。「やるやるぅ!」ってなりますよ。

そっからSEOとはなんぞやみたいなことを一応勉強してみたり、ゆーざびりてぃ? みたいなことを気にしてみたりしてセコセコこのブログを作ってみたわけなんですけど、まあ稼げない。全然稼げない。
金って寂しがりやで友達がたくさんいるところに集まるらしいんですけど、僕が貧乏人なので全然金が集まってこない。金の友達がいないから全然こない。ついでにいうとアクセスもない。なんだよ。こいよ。僕が友だちになるよ。僕も友達いないんだよ。友達になってよ! でもきっとアクセスと金って友達同士で「次誰んとこいく?」みたいな話してるんでしょうね。「あいつんとこでアクセスと金集まってパーティしてるらしいから行ってみようぜ」みたいな話してるんでしょうね。「ハシシもあるらしいぜ!」みたいなことになってるんでしょうね。そりゃ来ねえわ。陰キャの僕んとこにこんな陽キャみたいな奴ら来るわけねえわ。

ていうかそもそもねぇ、SEOってのがもうわけわかんないんだよぉ。
Googleに気に入られるために記事を書くってのがもうそもそもねえ、僕には無理なんだよぉ。
なんだよ「見出し」って。見出しにバカみたいに同じ単語入れろってなんなんだよクソダセェ。見出し全部に「ファインディング・ニモ 無料」みたいなことを入れてけってなんなんだよ。「セーラーマーキュリー エロ」並に頭悪そうじゃねえか。
エロサイトのページの一番下に「AV 女優 エロ フェラ 乳首」みたいな単語が羅列されてるけど、あれがSEOだってんならやりたくないんだよこっちはよぉ。
それでなんだ? SEO強キャラみたいな、稼げてるブロガーみたいな奴は「ただの日記記事は自己満足のオナニーです。誰も読みません。今すぐやめましょう。書いてるやつはイモムシだから今すぐLANケーブル引っこ抜いてそれで首吊れ」みたいなこと言ってくるでしょォ? やめろよぉ。もうそれ死体蹴りなんだよぉ。僕に対するオーバーキルなんだよお。わかってんだよぉ。アクセスがこないなんてのは2005年から身に染みてわかってんだよぉ。でも日記が好きなんだよぉ。それがオナニーだってんならオナニー見て! 私のオナニーを見てくださいぃ!!
すみません。取り乱しました。酔っ払いがクダ巻いてるみたいな文章を書いてすみません。

しかしですね、SEOは愛だという話もあるんです。
Googleも馬鹿ではなくて、というかむしろ全然頭良いんでしょうけど、Googleもそんなアホみたいに単語の羅列をしていれば検索上位表示をしていくというようなものではなくて「ユーザーのためになる記事を上表示する」というスタイルなんだと。
「ユーザーのためになる記事」を書くには、ユーザーのことを考えなければなりません。
ユーザーが検索をする時、何を考えて検索するのか。何を知りたくて、どんな気持ちで検索をするのか。そのユーザーのことを本当に考えて、寄り添う。それがSEOであり、つまりは愛だ、ということらしいんです。

そうなると、アクセスがなく、上位検索表示もされず、ついでに金も稼げていない僕のブログには愛がない。SEOができない僕は人を愛していないということになります。
人を愛しもしないから愛されもしない。リアルでもネットでも非モテ。SEOもできないしSE◯もできない。そういうことなのか。クソッ!

SEOもSE◯も人に寄り添うもの、人のことを想うものです。
しかしオナニーは自分を満足させるものであり、そう揶揄される日記記事もまた、誰に寄り添うことなくただ「この記事面白いだろ!」と自己満足でしかありません。
外聞もなく自分勝手に好きなことを書く、ただそれだけのものです。
そう言われてしまうと、確かにそのとおりだとしか言えません。

でも、いいじゃないですか。
「何の気なしにPornhubを見ていたらめちゃくちゃすごいオナニー動画を見つけた」みたいなときって「wonderful!!」みたいになるじゃないですか。なんか知らないけど英語で「wonderful!!」って言いたくなるじゃないですか。

いいじゃないですか。
僕はもうリアルでもネットでも非モテでいいです。SEOもSE◯もいいです。7桁ブロガーみたいな人に「日記? それオナニーですから(笑)」みたいなこと言われてもいいです。
逆にもう、すげえオナニー見せてやるから。「えっ? アスパラでそんなオナニーを?」みたいなのみせてやるから。

あの頃、僕にとってネット上で「書くということ」は「日記」のことでした。
そして15年経った今でも、一応SEOというものをなんとなく学んだ今でも、やっぱり僕にとって書くということは「日記」のことなんです。
それは他人のことを考えない、愛を知らない自分勝手なブログを書くということなんだそうです。

でもいいんだ。
僕にとって「書くということ」はオナニーと同じ。マスをかくことと同じなんだ。

sponsord by #3000文字チャレンジ

keyword:【書くということ】

official:http://3000moji.com/
Twitter:3000文字チャレンジ公式アカウント@challenge_3000

3000文字チャレンジoperated by:なかの@nakano3000

 

今回のお題で終焉を迎える3000文字チャレンジさん。
最後のお題でこんな最低な終わり方をして申し訳ありません。
でも信じてください。これは僕なりの愛の表現なんです。信じてください。

スポンサーリンク

日記

Posted by たくろう