書くことがなくて1時間で書いた毎日更新を死守するための日記
こんにちは、たくろうです。
僕は今非常に焦っています。
ことの起こりは8月のあの日。
僕がブロガーとして生を受けて約4ヶ月の目のことでした。
それまでの僕は、ブログを始めたはいいけれど更新頻度の非常に低い怠慢ブロガー。せいぜい月に10記事更新すれば御の字、月の1/3しか更新しない、というような爛れたブロガー生活を送っていました。本当の意味で1/3も伝わらない、純情な感情が空回りしてました。意味がわからない。
Twitterもやっているのですが、なぜかブロガーはブロガーをフォローするという性質をもっているようで、僕のTwitterのタイムラインはブログの話題でもちきり。
ブロガーはこうすべき、記事の書き方はこうしろ、脱初心者のためのnote、100記事書け、おはよう戦隊、フォロワー1000人、マネタイズ、収益化、アドセンス、アフィリエイト、月6桁、SEO、ポジティブ、自由な人生、バンコク……。
こんな単語が笠持って踊り狂うが如く飛び交っているんです。
そんな単語を、日々介護で疲れた虚ろな目で見て脳で虚像を結んでいると、なんかこう、「僕もやらなきゃ!」みたいな? 「いい加減にやろう!」「本気だそう!」的な? まあぶっちゃけると感化されていきますよね。感化というか、洗脳なのかマインドコントロールなのか、よくわかりませんけど、とりあえずブログ書こう! 書かなきゃ始まらない! みたいな気持ちになってくるんですよね。冷静に考えて何が始まるのか、何が始まらないのかもよくわからないんですけど、とりあえず書かなきゃ! っていう気持ちになってくる。
そんなわけで一念発起した僕は、しばらくの目標として「ブログを書くことを習慣化するために毎日更新をする」というものを掲げました。
「習慣化するために毎日更新をする」っていうのがまたよくわからない日本語ですけど。毎日更新してるんなら習慣もへったくれもないだろうと。
しかし僕は始めました。
思い立ったら即実行! とばかりに7月29日というまったく切りの悪い日付から毎日更新を始めました。あ、肉(29)の日だね、くらい。ハナマサでセールするかな、くらい。
ちなみに記念すべき毎日更新のスタートを切った日に書いた記事がこれ。
うぅん、何言ってるんだろうこの人。頭おかしいのかな。
文体が陰湿、って印象しかない。性格悪そう。
でもまあ、とりあえずは「1日1記事はブログを書く」という生活をスタートさせたのです。
しかし「1日1記事」という呪縛は思いの外重く、辛く僕の生活にのしかかりました。
僕は介護士をしているのですが、基本的に出勤時間が不規則なんです。
朝の7時に出社しなきゃいけなかったり昼の11時からの出社だったり、時には夜勤もあります。
Twitterにいらっしゃるスタイリッシュなホワイトカラーブロガーの方々は「朝活のために早起き! 出社前に2時間ブログ書きました!」なんていうフレッシュな呟きをしていらっしゃるんですけど、こちとら毎日朝活やってたら眠くて眠くて老人を転ばせてしまうかもしれない。朝7時出社の日なんて出勤前に2時間裂こうと思ったら3時くらいに起きなきゃいけなくなりますからね。もう朝活なのか夜活なのかよくわからないよ。
そんなわけで基本的には会社が終わって帰ってきてからのブログ執筆がルーティンとなりました。
まあこれもなかなかなかなかなんですよね。帰ってくると21時半とか22時なんかの日もあり、そんな日にブログ書いて御飯作って酒飲んでとかやっているとナチュラルに寝るのが1時とかになりるわけ。全然そんな生活ナチュラルじゃなくってどっちかっていうとアンナチュラルなわけ。夢ならばどれほどよかったでしょうって話になるの。
そんな苦いレモンの匂いを感じながら(感じていない)、愚痴を吐きながらもシコシコシコシコとブログを書き続けているわけです。
しかしこのブログ毎日更新というのもまた、辛いだけではなくって良いこともあります。
それは多分、当初の目標である「ブログを書くことを習慣化する」というものは達成できたのではないかなと。
更新しだして1ヶ月を過ぎた頃から、もはやブログを書かないと違和感を感じる程度になってきたんです。
よく言われる、「歯磨きをしないと気持ちが悪い」と同じレベルの違和感になってきたんです。
これは続けて良かったことだなと。
しかしふとTwitterを見ると、フォローさせていただいているブロガーさんの中には「1日5記事更新完了!」とかいうウルトラの瀧状態のモンスターもいますし、めちゃくちゃ完成度の高い記事で毎日更新をしている人もいます。
そういう方々を見てから自分を省みるともうかなり恥ずかしくなります。
「愛(スポンサード)にできることはまだあるかい」みたいなゴミ箱の片隅に溜まった砂埃みたいな記事を書いて「ブログが習慣化してきましたあ」みたいな頭の悪いことを言ってると消えてなくなりたくなります。
今日もTwitterで誰かが言っています。「その記事は誰に向けて書いているの? 誰の役に立つの?」と。
そんな呟きを見るたびに「うるせーわかってるんだよ! 誰に向けてって? 俺に向けて書いてるんだよ! 誰の役にも立たないよ! しいて言ったら僕のちっぽけな習慣と自尊心を守るための毎日更新を続ける役に立つくらいだよ!」と嘶いてしまいます。
それでも今は書くことに意義があると思っています。思っていたいです。思っていて、良いですか。
いやでも本当、僕のようなブログ初心者には圧倒的に「書く」という経験が足りないので、もはやこの「ゴミ記事しか書くことがない」「ネタがないけどなんとかひり出して毎日更新を死守する」という状況でも、それでもとりあえず書くということは自分の身になると思ってはいます。
確かに「構成がどうだ」とか「文章が破綻していないか」とか「ペルソナ設定」とか「誰のための情報か」ということを全く考えずにただただ書くだけ、というのことでは意味がないのですが、というかペルソナとか誰のための情報かとかそういう単語聞くと「ウッ……頭が……ワタシハ……ダレ……」みたいなことになるんですが、確かにしっかりと考えるべきことを考え、注意するべきことに注意しつつ書き続けることが大事なんですが、それでもやはり「書く」という行為そのものの経験をすることは価値があると感じています。
そんなわけで僕は書き続けました。
たかだか1ヶ月半くらいですけど、書き続けました。
病めるときも、健やかなるときも、苦しいときも、苦しいときも、書き続けました。
そして今日、今、僕は非常に焦っています。
なぜなら今日は仕事で夜勤。出社時間に間に合うためには16時前の電車に乗らなければなりません。
でもブログ書かなきゃ。やばい。書くことない。でも書かなきゃ。毎日更新が滞ったらもう絶対次の日から書く気失せるやつだよこれ。
だめ。書かなきゃだめ。でも書くことない。どうしよ。まじやばい。時間ない。ああっ、だめっ、もうだめっ、おおっ、らめえっ! ブログぅう!
ーー暖色の仄かな灯りが店内を照らす。
店内にはカウンターに座った仕立てのスーツに身を包み、メガネを掛けた品の良い男性が1人。
バーテンはグラスを磨きながら、男の話を静かに聞いていた。
男は話終わると、琥珀色の液体が入ったロックグラスに口をつけて言った
「……そうして俺が生まれたってわけ」